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オズのヘンリーおじさん

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第十二幕その三

「プレゼントを買うけれど」
「何を買うんだい?」
「これにするよ」
 真珠のアクセサリー達を見て答えました。
「今見るとね」
「こちらも奇麗だね」
「だからね」
 それでというのです。
「今回はね」
「これを買うんだね」
「そうするよ」
「皆それぞれ買いましょう」
 オズマも言ってきました。
「ここはね」
「皆にそれぞれのお土産を買って」
「プレゼントするんだね」
「そうしたらね」
 どうなるかとです、オズマは言いました。
「プレゼントをあげた人達が喜んでくれて」
「笑顔になってくれてね」
 ドロシーも笑顔で応えました。
「そしてその笑顔を見てね」
「私達も笑顔になるわね」
「そうね、それじゃあね」
「皆買いましょう」 
 お土産をというのです。
「そうしましょう」
「それじゃあね」
「あの」
 ここで恵梨香が言ってきました。
「お土産といっても」
「何かしら」
「はい、お金支払わないですね」
「そうよ」
 ドロシーはその通りだと答えました。
「オズの国ではね」
「そうですよね」
「オズの国はお金がないでしょ」
「皆欲しいと思ったら」
「それを下さいって言えばね」
「貰えますね」
「貰った時笑顔になるわね」
 貰ったつまり買った人がというのです。
「それがね」
「オズの国のお金ですね」
「オズの国は欲しいと思ったら」 
 それならというのです。
「何でもあるわね」
「そうですね、木に生えたりして」
「そうした国だから」
「お金は必要ないですね」
「そうした国だから」
 それでというのです。
「別にね」
「お金は必要ないですね」
「だから買うといっても」
 そう表現してもというのです。
「お金はね」
「支払わないですね」
「オズの国ではね」
「このことって凄いですよ」
 神宝はしみじみとして言いました。
「お金がないって」
「外の世界では何でもお金ですから」
 ナターシャも言います。
「本当に」
「そのお金がなくてもやっていけるって」
 ジョージの口調もしみじみとしたものになっています。
「凄いですよ」
「何でもあって簡単に手に入るなら」
 カルロスはそれならと言いました。
「お金は必要ないんですね」
「そうよ、それがオズの国よ」 
 オズマが答えました。 
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