ドリトル先生と不思議な自衛官
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第十一幕その十
「勝手に天狗になっていてね」
「他の人も馬鹿にしてね」
「人の話も聞かなくなっていて」
「それでだよね」
「どうにもならなくなるんだよね」
「勝手にそう思っていたら」
そうであるならというのです。
「もう現実の自分も見なくて済むしね」
「まさに全くの無能」
「何もしないし出来ない」
「そして何も持っていない」
「そうした人だってことを」
「だからいいんだ、けれどそれは現実逃避でしかないから」
それ故にというのです。
「駄目だよ、それよりもね」
「努力しないとね」
「そして信仰も持つこともいいよね」
「本当にね」
「そうだよね」
「僕はそう思うよ、生まれ変わりを信じるということは」
まさにそのことはというのです。
「少なくともそれを行っている仏様や神様の存在を理解してね」
「信じていることだね」
「その形や大きさは人それぞれでも」
「そういうことだね」
「そうだよ、そしてね」
先生はさらにお話しました。
「僕が思うにね」
「何かな」
「どうなのかな」
「一体」
「いや、東郷さんが堀与さんに生まれ変わって」
このこと自体のお話もするのでした。
「今も日本の為に働いてくれていることはね」
「素晴らしいこと」
「そうだっていうのね」
「先生としては」
「そうだよ」
皆に笑顔でお話しました。
「前世でもいいことをしてね」
「そうそう、今の人生でもいいことをする」
老馬が応えました。
「それはいいことだね」
「徳を積むっていうんだよね」
こう言ったのはダブダブでした。
「それって」
「徳を積んでいって魂を磨いて」
トートーはそうしてと言いました。
「やがては解脱するんだよね」
「解脱は悟りを開くことだね」
「仏教ではそう言ってるね」
オシツオサレツは二つの頭でお話しました。
「輪廻転生を出て」
「それでずっと仏様になって生きるんだね」
「じゃあ東郷さんもなのね」
ガブガブは堀与さんを前世からお話しました。
「解脱に近付いているのね」
「それでやがては仏様になるのね」
ポリネシアも言いました。
「そうなのね」
「そう考えると今自衛官さんなのはいいことだね」
チーチーは腕を組んで考えるお顔で言いました。
「本当に」
「東郷さんだった頃は海軍で徳を積んで」
「今は自衛官としてなのね」
チープサイドの家族も考えるお顔でお話しました。
「そうなのね」
「どんどん徳を積んでいってるね」
「真面目で良心的な人だし」
ホワイティは堀与さんを見てお話しました。
「今も凄い徳を積んでいることは間違いないよ」
「僕もそう思うよ、そしてね」
先生は皆にお話しました。
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