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スーパー戦隊超決戦

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第九話 山が多い国その十

「一体」
「その時はか」
「そうですよ、大変ですよ」
「その時はその時だ」
 ここでも慌てない桃井だった。
「奪い返すか対抗する手段を考えることだ」
「ドクターマンの知恵や知識にですか」
「そうだ」
 まさにというのだ。
「それだけだ」
「そうですか」
「連中が先に見付けてもだ」
 その場合もというのだ。
「見付ける時は見付けてな」
「見付けない時はですか」
「見付けないということでな」
 そうした考えでというのだ。
「特にな」
「慌てないんですね」
「焦らない」
「そうか、だから今はか」
 犬塚も桃井に言った。
「休憩時間だからか」
「動かない」
 そうだというのだ。
「しっかりと休む」
「休む間はないとか言わないな」
「ずっと働いていては疲れてだ」 
 桃井は犬塚にも堂々とかつ毅然として話した。
「仕事の効率が落ちるからな」
「だから休む時は休むか」
「仕事の時もそうしている」 
 配達のその時もというのだ。
「働く時は働いてだ」
「休む時は休んでいるか」
「食う時は食っている」
 桃井はこうも言った。
「そうしている」
「成程な」
「それで休憩時間が終わればだ」
「店を出てか」
「ドクターマンを探すぞ」
 そうするというのだ。
「いいな」
「それじゃあな」
「あの、それで今日は何処を探すんですか?」
 桃谷は右手を挙げて桃井に尋ねた。
「それで」
「今日か、足立区だ」
「あちらですか」
「あちらに行ってだ」
 そうしてというのだ。
「探すぞ」
「そうしますね」
「そして明日は田園調布だ」
 そちらに行くというのだ。
「あちらに行くぞ」
「そうして探しますね」
「そうする、それでだが」
 桃井は今度は自分が注文した生クリームが入ったソーダを飲みつつそのうえでこんなことを言った。
「今日のソーダは美味いな」
「いつも以上にか」
「以前よりさらに美味くなった」 
 そうなったというのだ。
「実にいい、作り方を変えたか」
「食材は同じだ」
 マスターの黒い五色田は無表情で答えた。
「全くな」
「それではだな」
「言う通りだ、これまでとはだ」
「作り方を変えたな」
「メニュー自体のな」
「それで以前より美味くなったな」
「その通りだ、よくわかったな」
 桃井を褒めもした。 
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