仮面ライダー エターナルインフィニティ
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第六話 信の誓いその三
「御主、何者じゃ」
「僕はにゃんぱいあにゃ」
「にゃんぱいあじゃと」
「そうにゃ。猫の吸血鬼にゃ」
「むう、猫の吸血鬼までおるのか」
「暇だったからこっちの世界に遊びに来たにゃ」
そうだとだ。幸村に話すのである。
「それでここには僕そっくりの気配を感じたので来たにゃ」
「にゃんぱいあちゃんにそっくりの気配?」
「そうにゃ。もう一人の僕みたいな気配にゃ」
それを聞いてだ。明日夢がだ。今度は彼が腕を組み首を捻りだ。そのうえで言うのだった。
「何なのかな、それって」
「この扉の向こうから感じるにゃ」
「まさか会長さんが猫なんて筈がないし」
「それは絶対にないから」
千姫がこのことは保証した。確かに。
「それなら私も猫になるじゃない」
「そうですよね。ですから」
「ああ。慶彦様は確かに人間ですから」
宗朗が明日夢達にこのことを確かだと話す。
「僕達は何度も御会いしていますし」
「そうですよね。それじゃあ」
「この猫。にゃんぱいあだったかな」
「そうじゃ」
その通りだとだ。にゃんぱいあは笑って応える。
「それが僕の名前だにゃ」
「吸血鬼の猫というのは驚いたけれど」
「そんなに珍しいかにゃ?僕の世界では普通にゃ」
「いや、話は聞いてたよ」
それはだとだ。宗朗もにゃんぱいあに対して話す。
「響鬼さん達からね」
「それでも見たら驚いたにゃ?」
「うん、いや、本当にいるんだなって」
「そういうことにゃ。それでにゃ」
「それで?」
「だからこの扉の向こうにいるにゃ」
その自分の後ろの扉を指し示してだ。にゃんぱいあは宗朗に話す。
「僕と同じ気配の人がいるにゃ」
「慶彦様が猫を飼っておられるのかな」
「お兄様にそうした趣味があるとは」
妹の千姫もだ。このことにはだ。
首を捻っている。どうやら本当に知らないらしい。
しかし何はともあれだった。彼等は。
扉をノックした。するとだ。女の声で返事が入って来た。
「誰だ」
「柳生宗朗です」
扉をノックした宗朗自身が返事を返す。
「慶彦様はおられるでしょうか」
「おられる。それで何の様だ」
「お客様をお連れしました」
「客だと」
「そしてお話したいことがありまして」
それでだというのだ。
「中に入りたいのですが」
「少し待て」
女の声がこう応えてからだ。暫し沈黙となった。その中でだ。
にゃんぱいあがだ。一同に言うのだった。
「あの声にゃ」
「あの声がか」
「そうにゃ。僕と同じ気配がするにゃ」
「あの声の主は」
叉兵衛がここで話す。
「シャルル=ド=ダルタニャンですが」
「だるたにゃん?」
「そうです。仏蘭西から騎士ですが」
「その人から感じるにゃ」
また言うにゃんぱいあだった。
「僕と同じ気配をにゃ」
「成程な。事情はわかった」
ここでにゃんぱいあの言葉に頷いたのは斬鬼だった。桐矢も何処かそうなっている。
それでだ。その斬鬼が話す。
「俺も同じだからな。一人狼男がいるがな」
「そういえばそうにゃ斬鬼さんとあの人はそっくりにゃ」
にゃんぱいあも斬鬼のその言葉に頷く。
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