スーパー戦隊総決戦
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第五話 生きていた者達その二
「俺は何処でも生きていけるしな」
「仲間は多い方がいいなり」
「それはまことですか」
ヒュウガが彼に問うた。
「何と寛大な」
「じゃあ俺もちょっと弟分呼んでいいか?」
ヤバイバは今のヨゴシュタインの言葉に少し調子に乗っていた。
「長い間の付き合いの奴がいるがな」
「是非呼んで欲しいぞよ」
キタネイダスはまさに諸手を挙げての賛成であった。
「我々としてもそれは大歓迎ぞよ」
「おお、そうなのか。それじゃあすぐにな」
「しかし何だねえ」
薄皮太夫は三味線を手にして呟く。
「こう賑やかだと何か落ち着かないものがあるねえ」
「それもすぐに慣れます」
ヒラメキメデスが恭しくその薄皮に告げる。
「ですから御安心を」
「あとそういえば」
「あの男がいないわね」
ここでフラビージョとウェンディーヌが述べた。
「ロンがね」
「肝心のあの男は一体」78
「何かどっかに行ったでおじゃるよ」
「何処か?」
「何処かというと」
「それは知らないでおじゃる」
ケガレシアは首を捻って二人に答えた。
「けれど何かインフェルシアがどうとか」
「インフェルシア!?」
それを聞いて眉を顰めさせてきたのはサキュバスだった。
「あの連中と手を」
「いや、それはもう無理な筈じゃ」
だがここでガジャが言うのだった。
「インフェルシアは十冥神の殆どが倒れ今では人間との融和路線に入っておる」
「何、そうなのか」
「俺達が一度復活した頃と随分違うな」
ホンゴブリンとブリッツはそれを聞いて述べた。
「では何故そこに行った?」
「また企んでいるようだが」
「さあ。けれど悪いことじゃないんじゃないかしら」
こう適当に考えるツエツエだった。
「ロンは私達の味方になってるんだし」
「そうだな。どうにも怪しい男だが」
「味方には違いない」
ヴァッフォとミゲラはこう考えていた。とりあえず自分達の怪しさは考慮に入れていない。
「何をするかわからんが」
「とりあえずはな」
「しかしなり」
「一つ気になることがあるぞよ」
ここでヨゴシュタインとキタネイダスが言ってきた。
「どうも我等が復活した時なりが」
「三人程別に生き返ってもいるぞよ」
「三人って誰よ」
シズカがすぐにそれに問うた。
「それで」
「さて、それなりが」
「わからないぞよ」
「またいい加減な話じゃな」
月光も呆れる話であった。
「全く。生き返らせた人間が誰かもわからんのか」
「そんなの仕方ねえだろ?」
「そうよ」
生き返らせたそのヤバイバとツエツエが反論する。
「これだけ大勢生き返らせたりしたんだからな」
「最初から生きてるのも多いけれど」
「しかし三人も生き返らせた人間を忘れるか?」
こう突っ込みを入れたのはサーガインであった。
「普通は忘れないと思うが」
「だってよ、今回あんまり多かったからよ」
「それで忘れていたのよ」
「まあそれでも別にいいけれど」
「どうせ大した相手じゃないでしょうし」
フラビージョとウェンディーヌもかなり適当である。
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