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ヘタリア学園

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第千三百二十五話  この人まで参戦するとは

第千三百二十五話  この人まで参戦するとは
「まああれよ。絶対にこっちにつく人はいるから」
「韓国ですら向こうについてもってことはあいつか」
 フランスはモナコの強気の言葉を受けて返しました。
「オーストラリアだな」
「そうよ。あの人日本さんと仲悪いよね」
「あの日本の家の中で戦争しろとまで言う人間が出て来てる程だからな」
 そこまで仲が悪くなっている要因は鯨です。オーストラリアは何が何でも日本に対して鯨を食べさせまいとします。しかし日本は絶対に食べようとします。その結果として両国の関係は極端に悪化しているのです。
 そしてモナコもそれを知っています。ですから彼女も彼は絶対にこっちにつくと見ていたのです。そしてそれは殆どの人が思っていました。
 当の日本もです。それは当然だと思っていました。
「あの人は絶対に敵に回りますね」
「そうですね。あの人だけは」
 日本妹もそれは当然と見ていました。しかしです。
「鮪を食うなとは言語道断でごわす。それは許されないことでごわす」
「えっ、まさか」
「オーストラリアさんまでこちらに?」
「日本に鮪を食うなとは何事でごわすか。おいどんはモナコの考えに反対でごわす!」
 日本も日本妹もびっくりです。そしてもっと驚いたのはこの人です。
「どうして!?何であの人まで向こうに」
「俺もこれは想像できなかったな。何か思っていたよりもずっとこっちの形勢不利になってるみたいだな」
 フランスですらこう言います。モナコの読みはどんどん崩れていきます。日本を孤立させるつもりが自分が孤立しています。まさに想定の範囲外の状況です。


第千三百二十五話   完


                                       2010・4・4
 
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