| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

夢幻水滸伝

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第三百三十八話 幻術師の活躍その十一

「社員そして州への還元特にアウトロー社会への対処がです」
「私に州を治められると言う根拠ですか」
「はい」
 そうだというのだ。
「まさに」
「そうなんですね」
「自信がおありでなくとも」 
 ミニー自身がというのだ。
「州の誰もがわかっています」
「思ってるんやなくて」
「そうです、企業の経営に留まらず」 
 ミニーの資質はというのだ。
「州全体の統治もです」
「出来ると」
「それも充分に」
「ほな企業は」
 そこまで言われてだ、ミニーは貴婦人に話した。
「今の部下の人達に譲って」
「すぐにそう考えられましたね」
「それからすぐに州全体を統治する官僚組織を整えんと」
「駄目ですね」
「はい」 
 まさにというのだ。
「そうせんとです」
「その官僚組織のモデルは」
「起きた世界の州政府です」
 貴婦人に即座に答えた。
「そちらです」
「そこまですぐにお考えになられるならです」
 貴婦人は真剣な顔で語るミニーに笑顔で答えた。
「大丈夫です」
「そうですか」
「ではです」
「あとは私の決断次第ですか」
「そうなります」
「少し考えさせて下さい」
 ミニーは貴婦人に真剣な顔のまま答えた。
「それで、です」
「答えを出してくれますか」
「そうします」
 このことを約束した。
「必ず」
「そうですか、ではお待ちしています」
「私が答えを出すのを」
「そうさせて頂きます」
「ではお願いします」
「はい、それでここのお食事ですが」
 卵料理が来た、そのオムレツを食べて言うのだった。
「このオムレツは鶏ではないですね」
「鶏卵ではないと」
「これは何の鳥ですか」
「駝鳥です」
 笑顔でだ、貴婦人は答えた。
「そちらの卵を使ったものです」
「駝鳥ですか」
「起きた世界ではないですか」
「いや、最近駝鳥も食べられてますけど」
 それでもというのだ。
「ここで食べられるとはです」
「思われなかったですか」
「そうです、起きた世界やと」
 それならというのだった。
「日本でも結構です」
「駝鳥は食べられてますか」
「そうなってますけど」 
 それでもというのだ。
「こっちの世界ではこうしてですか」
「家畜化してまして卵も食べられて」
 そうしてというのだ。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧