金木犀の許嫁
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第六話 同居のはじまりその八
「八条町の条例で十五歳になったので」
「高校一年だからね」
「飲めます、甘いお酒が好きです」
「私もよ。杏酒とかね」
「美味しいですよね」
「そうしたお酒が好きよ」
夜空は笑顔で答えた。
「果物系のね」
「いいですよね」
「私は強いお酒もいけるけど」
真昼も言ってきた。
「ウイスキーとかね」
「えっ、ウイスキーですか」
そう聞いてだ、白華は思わず引いて言った。
「凄いですね」
「あっ、白華ちゃん強い酒は」
「全然駄目です、ワインが限度です」
自分から真昼に話した。
「本当に」
「そうなのね」
「ワインは好きですが」
「ワインが限度ね」
「あと日本酒です。ただ日本酒よりもワインです」
「それも甘いワインね」
「そうです、兎に角甘いものが好きで」
酒だけでなくというのだ。
「飲むならです」
「甘いお酒ね」
「そうです」
「俺もだから」
佐京も言ってきた。
「甘いお酒で統一したから」
「ウイスキーあるからし」
「ないです」
夜空にきっぱりとした口調で答えた。
「ワインはあります」
「じゃあそれでいいわ」
真昼は笑顔で応えた。
「ワインも好きだし。というかワインが一番ね」
「お好きですか」
「そうなの。ただ佐京君甘いお酒好きってことは」
真昼はこのことから考えて述べた。
「ビールは」
「飲めますが」
それでもという返事だった。
「どうも」
「そういうことね」
「はい、ビールよりもです」
「甘いお酒ね」
「そちらです」
こう言うのだった。
「俺は」
「そういうことね」
「ストロング系も飲みます」
そうした酒もというのだ。
「甘いなら」
「そちらも飲むのね」
「ストロング系も用意してますから」
「そうそう、気軽に飲めるから」
真昼はまた笑顔で応えた。
「いいのよね」
「そうですよね、ストロング」
「ええ、それじゃあ」
「今日から楽しく過ごしましょう」
「それじゃあね」
「お風呂もありますから」
佐京はこちらの話もした。
「存分にです」
「そちらも楽しんでいいのね」
「はい」
まさにという返事だった。
「これからは」
「そうなのね」
「あとです」
佐京は真昼にさらに言った。
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