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オズのヘンリーおじさん

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第三幕その十二

「遠慮がちだよね」
「カンサスにいた頃からね」
「いつもね」
「それがね」
 どうにもというのでした。
「僕達としてはね」
「困るのよね」
「遠慮されるとね」
「オズの国では遠慮は駄目よ」
 オズマはこのことを言いました。
「だからね」
「それで、ですか」
「私達もですか」
「遠慮しないで」 
 それでというのです。
「漁港ではね」
「魚介類をですか」
「満喫していいんですね」
「そうよ、好きなだけね」
 それこそというのです。
「そうしてね、ではね」
「今からですね」
「行くんですね」
「そうしましょう」
 戸締りをした後はというのです。
「是非ね」
「わかりました、それでは」
「遠慮せずに行かせてもらいます」
「そうしましょう」
 笑顔で言ってでした。
 皆で戸締りを手伝ってそうして出発となりました、その出発の時にトトはこんなことを言いました。
「さて、今からね」
「あらためて出発よ」
 ドロシーが応えました。
「漁港までね」
「そうするね」
「それでね」 
 ドロシーはさらに言いました。
「それまでの旅もね」
「楽しくだね」
「進めていきましょう」
「漁港に行くまでもだね」
「楽しいものにしないとね」
「折角だからね」
「そう、漁港まで行くにしても」  
 それでもというのです。
「楽しく行きましょう」
「それじゃあね」
 トトも頷いてそうしようと答えました。
「何かとね」
「楽しくしましょう」
「おじさんもおばさんもね」
 お二人共というのです。
「旅はね」
「殆どだよ」
「したことないわ」
 二人も実際にと答えます。
「これまでね」
「カンサスにいた頃は全くだったし」
「ずっとあそこにいて」
「それで今もだよ」
「ずっと農業をしているから」
「そうよね、だったら尚更ね」 
 ドロシーはお二人に笑顔で応えました。
「楽しいものにさせてもらうから」
「だったらな」
「期待させてもらうわね」
「是非共ね」
 笑顔で言葉を返してでした。
 ドロシーは皆と一緒に出発しました、今楽しい旅があらためてはじまりました。 
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