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夢幻水滸伝

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第三百三十六話 アリゾナのカウボーイその十一

「それもソーセージやベーコンも一緒にある」
「常にですね」
「それだけの暮らしはな」
「州の皆さんに送ってもらう様にしますね」
「そうした政せんとな」
「はい、ご主人様だけがいい思いをされてもです」
「意味ないしな」
 ホワイトバファローに確かな声で応えた。
「そやさかいな」
「はい、誰もがです」
「幸せに。それ位の暮らしをいつも送れんとな」
 そう出来るだけの暮らしを提供できるだけの政をしなければというのだ。
「ほんまな」
「駄目ですね」
「そやからな」
「これからもですね」
「そうなる様な政をな」
「やっていかれますね」
「そうしていくわ」
 ビールを飲みつつ言うのだった、ホイットマンは兎角善政を敷き民の暮らしを豊かにしていきそうしながらだった。
 州全体を統治出来るだけの官僚機構を整え勢力も拡大していった、その勢力もかなりのものになってきていたが。
「これがはじめてやな」
「はい、街を攻めるのは」
 ホワイトバファローは空を駆りつつ自分の背に乗る主に話した。
「まさに」
「これまでの街や村は自分達からおいらの勢力に入りたいって言うか」
「使者を送れば降ってくれました」
「そやったからな」
「それがです」
「今度の街はな」
「どうしても降らないので」
「そやからな」
 だからだというのだ。
「この度はな」
「攻めてですね」
「陥落させてな」
「降しますね」
「一万の兵を率いて」 
 見れば眼下にはそれだけの軍がいて進軍している。
「そしてな」
「ご主人様も攻められて」
「そのうえでな」
「陥落させますね」
「そうするわ、おいらのゲイボルグをな」
 右手に持つショットガンの形にさせたそれを手にして言うのだった。
「使うわ」
「そうされますね」
「これな」
 そのゲイボルグを見つつホワイトバファローに話した。
「槍の形にも出来るけどな」
「ご主人様は銃にされていますね」
「そや、銃として使ってな」 
 そうしてというのだ。
「ガンマンであるおいらに相応しい武器にしてるんや」
「左様ですね」
「ほなこのゲイボルグも使ってな」
 そのうえでというのだ。
「すぐにや」
「戦を終わらせますね」
「戦は長引いてええことはない」
 一切、そうした言葉だった。
「そやからな」
「短期戦とされますね」
「絶対にな、空からも攻めて」
「航空機や飛兵で以て」
「空船はないが」
 こちらはというのだ。 
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