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金木犀の許嫁

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第五話 引っ越しの時その一

                第五話  引っ越しの時
 明日引っ越す日になってだ、夜空は佐京のクラスに行って彼と校舎の裏に行ってそこでそのことを話した。
「そう、明日」
「引っ越すから」
「じゃあ荷物は」
「もう引っ越し屋さんにお渡ししてるから」
「何処かな、引っ越し屋さん」
「八条引越センターよ」 
 夜空は即座に企業の名前を答えた。
「そちらにね」
「お願いしたんだ」
「お父さんの会社の警察会社だし」
「八条学園とも関係あるし」
「そう、もうね」
 それこそというのだ。
「一番手軽にお話出来るから」
「だからなんだ」
「そちらにお願いして」
 そうしてというのだ。
「もうね」
「送ってもらったんだ」
「明日下校して」 
 そうしてというのだ。
「お屋敷に入ったら」
「その時になんだ」
「荷物届けてくれる様になってるから」
 だからだというのだ。
「準備はね」
「整ったんだ」
「こういうのお姉ちゃんが得意で」
 姉である彼女がというのだ。
「テキパキとね」
「やってくれたんだ」
「もう見ている間に」
「お姉さんがやってくれたんだ」
「お姉ちゃん本当にこうしたこと得意で」
 それでというのだ。
「あっさりとね」
「終わったんだ」
「それでね」
「もう後はだね」
「明日行かせてもらって」
「それからだね」
「それぞれの持ちものお部屋の中に入れて」 
 そうしてというのだ。
「そのうえでね」
「うちで暮らしはじめるんだね」
「そうなるわ」
「わかったよ、それでね」
「それで?」
「真田家の方はやっぱりね」
 この人はというのだ。
「うちに来てくれるらしいよ」
「そうなのね」
「そう、そして」 
 それでというのだ。
「五人でね」
「暮らすことになるのね」
「うん、実はね」
 少し安心した様な顔になってだ、佐京は夜空に話した。
「俺心配だったんだ」
「っていうと?」
「いや、夜空さんと真昼さんが来たら」
 自分の家にというのだ。
「お父さんとお母さんいなくなって」
「あっ、お屋敷で男の人って」
「俺だけになるね」
「そういえばそうね」
 夜空も言われて気付いた。
「佐京君だけになるわね」
「それはどうもね」
「嫌だったの」
「男は俺一人だけになったら」
 家でというのだ。 
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