わんねー あいつに責任とってもらう だけど好きになっただけヤ
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13-3
桜子先輩と美玖先輩が久しぶりに練習に来た時、
「わぁー 久しぶりー 関西大会は優勝やったんでしょ すごいねー」
「うん 大阪はダントツやったんよー ウチ等二人は前半しか出てへんねんけどなー すごい連中が集まってるんよー さすがにな」
「そんでも 桜中から出たんやんかぁー 今度は全国やろー? みゅうみゅんも少しは校長先生に顔向けれるわー」
「そーだね 9月にネ」
その日の練習から二人の先輩は相手側に入っていて、紗菜とか晶に色々と教えていた。そして、夏休みに入ると充ちる、繭子、彩が加わったのだ。
サッカー部の練習が終わるのを待って、12時 私達がグラウンドをフルに使ってのオープンラインでの練習を始めた。最初は1年生たちが私達の相手をしていたのだが、そのうちフォワードは美玖、彩、さくらの3人、そして繭子、充ちる、美鈴、鈴花のバックス陣になって居た。
「なんやのー それっ! 代表チームやんかぁー」
「みゅん なにゆうてんのん あんた等 全国に行くチームやろー」
「うぅー わかったっ ぶつかっていってやろうじゃぁないの!」
璃々のドロップキックから始めたのだけど、美玖が捕って、それから彩、さくらの突進を止められなくて、簡単にセンターラインまで持ち込まれて、向こうにボールが出た後、繭子がこっちのバックスラインの後ろにキックで攻めてきた。だけど、朝陽は予想していたのか、ちゃんと捕球して走り出して相手も交わしたところでバックアップしてきた美玖に掴まって、それからは私達のチームは防戦一方で、なんとかタックルで止めていたけど、攻撃になかなか移れなかったのだ。
ようやく、ウチにボールが出たとき、私から泉希、璃々と繋いだ時、璃々が内側に突っ込んで行って、後ろ気味の泉希にリターンパスをしたのだ。そして、璃々のフォローアップをしていた私にいきなりパスをしてきて、私は慌ててしまってパスというより叩くように朝陽に繋ぐと、朝陽はステップするように相手を交わして、バックアップしてきた何人かも振り切って突破していたのだ。
「なんなん 泉希 さっきのん あんなんするって聞いてへんヤン サインも無かったヤン」
「ウン サインなんか決めてへんわー ウチと璃々の 阿吽の呼吸やー みゅんもそのつもりで走りぃなぁー」
「うーぅ わかった・・・」
結局、お互いにライン突破出来たのは、その一度だけだったのだ。そして、次の日に紅林先生から、市の協会の人が練習を見に来ると聞かされていたのだ。
12時頃、協会の人がもう一人を連れてやってきていた。紅林先生は私達に
「美鈴 1番に入れ フッカー沙菜 栞奈は3番 相手方 晶は美玖のところ 美玖はセンターにまわれ 15分間 それぞれのチームで練習 その後、試合形式でやるぞ」と、支持してきたのだ。協会の人に見せるつもりなのだ。今日は国守先生もサブのレフリーで入っていた。
レフリーの紅林先生のホィッスルで璃々のドロップキックから始まった。向こうのフォワード陣が突進してきたけど、何とか止めて、向こうに出たボールを繭子はフォワードの塊の後ろ目掛けてハイパントをあげてきた。だけど、それを泉希が捕って突っ込んでいって、栞奈達がラックからボールを出してきて、私から泉希、璃々へと繋いで、フォローアップしていた私へ璃々がうしろパスして、私は相手の鈴花に向かって走った。戻ってきた繭子も引き付けておいて、朝陽にパスをした。殆どフリーになった朝陽はそのままトライゾーンに飛び込んでいた。開始早々3分位の私達の得意の攻撃だったのだ。
前半はそのまま、どちらも攻めきれずだったけど、後半が始まって、今度は、向こうのキックを栞奈が受けて、突っ込んで行ってラックを作って、出たボールを泉希、璃々と渡った時、璃々は相手の美玖にぶつかりながら泉希にリターンのパスを送ったのだ。私は慌てるように外側に流れるようして受け取った後、その後は、内側に切り込むようにして、向こうのディフェンスラインを突破していた。その後、さくらと彩がバックアップしてきていたけど、朝陽に繋いでいってトライをあげていった。
その後は、繭子は出たボールを廻してきたけど、泉希とか璃々がタックルにいって向こうにチャンスを与えなかったのだが、ウチのチームもなかなかチャンスボールを奪えないままで終わっていた。
私達の練習が終わるまで見ていた協会の人がやって来て
「いやー この前の集いの時より、またすごくなっているねー こちらは、京都の協会の人だ 君達のチームの話をしたら 一度見てみたいとなってネ」
「ラグビー協会の影山です」と、日焼けした顔でがっちりした体格の人。
「すごいですねー 正規のチームは1.2年生でしょう? 相手には、ウチの代表チームがやられた大阪の代表選手が4人も入っていたじゃぁないですかー 対等でしたよねー 特に、バックス陣は素晴らしい」と、紅林先生を見ながらー 続けて
「スタンドオフからハーフにリターンパスをしてブラインド側を攻めて、突破したら、そこにウィングが付いていて・・・ 驚きましたよ ふたりの走り出しがすごいんですよー 最初の一歩は横に飛ぶようにスタートしてるんですよねー こんなこと中学生ではなかなかできないですよ 他のサインプレーなんかも勢いがあってね 単独の学校でここまですごいチームがあるなんてー みんなラグビーを始めて1年ほどでここまでとは信じられないです 2年1年のチームだったら、あの大阪の代表チームにも・・・それに、どこも女子のチームってなるとメンバーを集めるのに苦労しているのに、人数も揃っているなんて」
「まぁ うちには、仲間を増やしていく不思議な魅力を持っている娘がいたもんでね でも、でも、なかなか練習相手にも苦労してるんですよー 中学生女子のチームなんて無いですからねぇー 8月のお盆過ぎには、近くのクラブチームが申し込んでくれていますけどネ」と、紅林先生が言っていたけど、そんな話は私達にも初耳だった。
「えっ 先生 コナモンレディース?」
「ああ そうだ リベンヂって言ってた」
「よーぉし 又、返り討ちにしてやる なぁ みんな」と、璃々は今度はヤル気になっていた。
「あのー ウチの京都代表チームともお願いしますよー 2年1年のチームの強化試合を・・・」と、影山さんが言い出して
「はっ お願い出来るんですか? それは、願っても無いことです」と、紅林先生もびっくりしていて、それよりも私達から歓声が上がっていたのだ。
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