夢幻水滸伝
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第三百三十五話 ソルトレークシチー攻防戦その九
「しっかりとな」
「保護していきますね」
「折角豊かな自然があるんや」
こちらの世界のアメリカにもというのだ。
「バイソンもプレーリードッグも」
「大事にしていきますね」
「そうした生きものもおらんとな」
「あきませんね」
「環境破壊をあんまりするとな」
「後で自分達にも跳ね返りますし」
「それぞれの生きものにも命あるさかいな」
このこともあってというのだ。
「やっぱりな」
「そこも考えることですね」
「そうしてこな、というかな」
ここでトウェインは腕を組んで考える顔になって話した。
「バイソンも家畜化出来るやろ」
「こっちの世界では」
「そやからな」
空を飛ぶリョコウバトをちらいと見てからミッチェルに話した。
「下手に殺さへんで」
「保護しつつですね」
「家畜化もしてな」
そうもしてというのだ。
「やってこな」
「ほな」
「それはええことです」
ホイットマンは人参を食べつつ賛成の言葉を述べた。
「ほんまに」
「自分はやっぱり賛成やな」
「はい」
まさにというのだった。
「バファローを家畜化出来るなら」
「したいな」
「神具がそうですじ」
自身のそれがというのだ。
「相棒と言ってええ位ですから」
「そう言って頂き恐縮です」
そのホワイトバッファローも出て来て言ってきた。
「私にしましても」
「バファローを大事にすると言ってか」
「はい、牛の様にですね」
「家畜化したらやっていきたいな」
「ミルクや肉を手に入れますか」
「他の部分もな、粗末にすることはな」
そうしたことはというのだ。
「決してな」
「ないですね」
「何でも粗末にしたらあかん、大陸横断鉄道の列車に乗って」
そうしてとだ、オニールはホワイトバファローに笑って話した。
「プレーリーの中のバイソン達を見てな」
「自然の風景として楽しむのですね」
「そや」
まさにというのだ。
「他の生きものもな」
「環境保護も忘れないですね」
「ほんま環境破壊は自分の首絞めることや」
そうした振る舞いだというのだ。
「そやからな」
「そこは、ですね」
「政としてせんとな」
ホワイトバファローに笑顔だが真剣な目で話した。
「あかんわ」
「しっかりと」
「そや、木を伐採してもな」
「そして木材にしても」
「それでもな」
「その後に植林を忘れない」
「そうしたこともや」
政として行うこともというのだ。
「大事でな」
「それで、ですね」
「やってくで」
「ではその様に」
「そこまでわかってる人やねんな」
ホイットマンはしみじみとしてトウェインを見て言った。
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