金木犀の許嫁
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第四話 同居の準備その一
第四話 同居の準備
夜空に父が本家からのお見合いへの正式な返事を伝えた、それはどういったものかというと。
「許嫁としてなの」
「ああ、本家に住んで欲しいってな」
父は笑顔で答えた。
「兄ちゃんいやご本家は言ってきた」
「それでうちもなのね」
「勿論わかりましたとな」
その様にというのだ。
「伝えた」
「そうなったのね」
「だからな」
そうなったからだというのだ。
「いいな」
「ええ、私とお姉ちゃんは」
「ご本家の屋敷に移ってな」
そこに住んでというのだ。
「そうしてだ」
「あそこで佐京君達と暮らすのね」
「そうなるぞ」
「じゃあその準備を」
「しておくんだぞ」
「あと少しでそうなるわね」
「来月にはもう海外赴任だからな」
佐京それに白華の両親達はというのだ。
「だからな」
「それじゃあ来月までには」
「引っ越しの準備を整えておくんだ、いいな」
「そうするわね」
「二人の部屋はそれぞれ用意してもらっているそうよ」
母はこちらの話をした。
「もうね」
「私もお姉ちゃんも」
「それぞれお部屋をね」
それをというのだ。
「用意してもらっているわ」
「そうなのね」
「だから引っ越しても」
本家の屋敷にというのだ。
「普通にね」
「暮らせるのね」
「そうよ、ただあちらは和風だから」
そうした家だからだというのだ。
「そのことはね」
「頭に入れておくことね」
「うちは基本洋風だけれどね」
そうした家であるがというのだ。
「あちらはもう純ね」
「和風なのね」
「それはわかるでしょ」
「子供の頃行ったし」
夜空は母にこのことから話した。
「それでね」
「仲を色々見たでしょ」
「おトイレは洋風でも」
「それでも他の場所はね」
「全部和風ね」
「そうだからね。忍者屋敷だから」
母はこのことも話した。
「当然ね」
「和風なのね」
「色々仕掛けもあるしね」
「罠とかはないわよね」
「抜け道とかあるのよ」
罠はないがというのだ。
「そういうのがね」
「忍者は隠れる、逃げるのが主だから」
「それでよ」
「いざという時は逃げられる様にしてるのね」
「隠れる様にもね」
「そうなのね」
「けれど罠はないから」
これはというのだ。
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