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オズのヘンリーおじさん

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第一章その十一

「選べもしなかったし」
「お肉だってよね」
「そうはね」
「やっぱりね」
「そんな生活だったし」
「贅沢とは無縁で」
「お魚も滅多にだったし」
 ドロシーはその頃のことを思い出します、そうしてトロットに対して答えてお話していくのでした。
「それで今だってね」
「質素なのね」
「元々そうした生活だから」 
 それでというのです。
「今は現代の文明の中にはあっても」
「質素なままね」
「そうなの」
「じゃあこうしたお料理も」
「そうはね」 
 ドロシーは唐揚げを食べながら答えました。
「ない筈よ」
「そうよね」
「それでね」
 さらにお話するのでした。
「普段も自分達の畑で採れた農作物とか」
「そうしたものをお料理してたの」
「食べてるのよ」
「じゃあ余計にね」
「ご馳走することも」
「いいと思うわ、私もね」
 こうドロシーに言うのでした。
「それじゃあね」
「ええ、本当にね」
 こう言うのでした。
「いいと思うわ」
「それじゃあお家に行くわね」
 お二人のというのです。
「そうしてくるわ」
「それではね」
「それからどうなるかわからないけれど」
 それでもというのでした。
「二人が頷いてくれたら」
「それからなのね」
「ご馳走するわ」
「だったらいい場所を知ってるわ」
 オズマが言ってきました、お刺身を食べながら。
「マンチキンの海でね」
「そちらでなの」
「物凄く立派な漁港の街でね」
 それでというのです。
「色々な魚介類が獲れて養殖もしていて」
「魚介類の」
「しかも大きな川と湖もあって」
 それでというのです。
「川魚もね」
「食べられるのね」
「そうなのよ」
「私も行ったことあるかしら」
「多分ね、貴女はオズの国のあらゆる場所を冒険しているから」 
 だからだというのです。
「その街にもね」
「じゃあ行けばわかるわね」
「お二人が食べたいって言ったら」 
 その時はというのです。
「その街にね」
「連れて行くのね」
「そうしましょう」
「それではね」
「そしてね」
 オズマはさらに言いました。 
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