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八条学園騒動記

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第七百三十六話 広い部屋その九

「量もな」
「違いますね」
「そして体格のことだが政府はな」
 エウロパ中央政府はというのだ。
「改善をだ」
「考えていますね」
「だから我々は連合のそうした面もだ」
「見てですね」
「情報を送る」 
 そうするというのだ。
「仕事としてな」
「そうしますね」
「そのこともわかっておくことだ」
「わかりました」
 上等兵は強い声で答えた。
「そうさせてもらいます」
「ではな」
「その様に」
「兎角何かとな」
 自分達はというのだ。
「見ているのだ」
「それならですね」
「あらゆる面をな」 
 連合のというのだ。
「見ることだ」
「そして学び」
「情報もな」
「本国に送ることですね」
「その全てをな、そしてだ」
 そのうえでというのだ。
「エウロパに役立てるのだ」
「今後の発展に」
「そうするのだ」
「その為の我々ですね」
「工作員だ、マウリアの裏ルートを借りてだ」 
 尚このルートは実はマウリア政府が黙認しているものだ、同盟国のエウロパに便宜を図っているが実はもう一方の同盟国連合の一人勝ちを許さない為の行動でもある。
「そしてだ」
「そのうえで、ですね」
「入ってな」
「活動していますね」
「若し工作員とわかったら」
「命を奪われないまでも」
「強制送還はだ」
 本国へのというのだ。
「一旦マウリアに引き渡されたうえでな」
「それはありますね」
「連合は相当な場合でなければだ」
 それこそそうするしかないという場合でなければだ。
「我々工作員でもな」
「暗殺しないですね」
「むしろ我々を捕えたなら」
 それならというのだ。
「捕虜としてだ」
「身代金等を要求して」
「それを得られたならな」
 それならというのだ。
「そこでだ」
「強制送還ですね」
「そうする、命を奪うよりもな」
「利益を得ようとしますね」
「血は好まない国だ」 
 連合はというのだ。
「決してな」
「左様ですね」
 上等兵も連合にいてこのことを知った。 
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