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夢幻水滸伝

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第三百三十四話 フェニックス攻略その三

「警戒するな」
「はい、確かに」
「どうしてもそうなりますね」
「あの神具の存在だけでも」
「私のアンジェリカの指輪もそうやが」 
 その力を使えばあらゆる姿に変身出来また姿も消せる神具自分が持っているそちらの話もするのだった。
「強力な武器はや」
「存在だけで脅威ですね」
「まさに」
「使われると思うだけで」
「そやから安心出来ん」
 オニール相手でもというのだ。
「まして敵軍の数も装備もな」
「どちらも敵軍の方が上です」
「圧倒と言って近いです」
「今の状況は特に」
「そう言っていいです」
「そやからな」 
 それ故にというのだ。
「ここで敵に余裕が出来たら」
「若しトウェイン様も来られるなら」
「我々は敵いませんね」
「敗北は決定的ですね」
「決定と言ってええわ」 
 それこそというのだ。
「もうな」
「左様ですね」
「そう言っていいですね」
「そうなりますと」
「そやからな」
 だからだというのだ。
「ほんまな」
「今の状況は辛いですね」
「我々にとって」
「左様ですね」
「ほんまな、しかし気が済むまでな」
 まさにそこまでというのだ。
「戦ってな」
「そのうえで、ですね」
「どうするかですね」
「我々は」
「そや、それでや」 
 そのうえでというのだ。
「決めるで」
「どの様にするか」
「気が済むまで戦われ」
「そうしてですね」
「それからですね」
「その私についてきてくれて」
 ここでだ、ミニーは。
 自分と共にいる将兵達に笑顔を向けてだ、そうしてこうも言った。
「嬉しいわ、去る者は追わずやのにな」
「いえ、善政を敷かれてです」
「このユタ州を平和で豊かにされました」
「そうしたキャノン様ですから」
「この州の者なら誰もが慕います」
「そうやねんな、ほな最後まで戦おうな」
 将兵達の言葉を嬉しく思ってだった。
 ミニーは籠城戦を続けることにした、彼等の戦はいよいよ佳境を迎えていた。
 トウェインは攻城戦の準備が整うとフェニックスを囲んでいる全軍に命じた。
「ほなこれからな」
「はい、総攻撃ですね」
「それに移りますね」
「そうしますね」
「わいも出る」
 その攻城戦にというのだ。
「後方で指揮するだけなのは性に合わん、それにや」
「トウェイン様も戦力ですね」
「星の方は」
「だからですね」
「わいも出てな」
 前線にというのだ。 
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