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新オズの臆病ライオン

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第十二幕その十一

 オズマとドロシーもです、こう言うのでした。
「今回の隠し芸大会だけれど」
「MVPは貴方よ」
「あの子達をよく助けてくれたわね」
「そしていいお芝居をしてくれたからね」
「いや、僕がMVPなんて」
 二人にも言われてです、臆病ライオンは気恥ずかしそうに応えました。
「とてもね」
「そんなことしていないっていうのね」
「貴方としては」
「そうだよ、何もしていないよ」
 こう言うのでした。
「本当にね」
「いやいや、会議の前後でもね」
「君は大活躍だったよ」
 かかしと樵はそちらのお話をしました。
「そちらでも立派だったし」
「隠し芸大会でもね」
「そうかな、けれどね」
 そう言われてもです、億謬ライオンの態度あ変わりません、こう言うばかりでした。
「僕としては」
「その謙虚さもいいわ」
「貴方の美徳よ」
 オズマとドロシーはにこりと笑って応えました。
「そうした貴方だからね」
「とてもいいのよ」
「そうなんだね、本当にあの子達が拍手を受けられてよかったよ」
 神宝達五人がというのです。
「僕はそれで充分だよ」
「そうなのね、じゃあね」
「皆でそのことを喜びましょう」
「それで晩ご飯だけれど」
「今日はカレーよ」
 二人は夕食のお話もしました。
「そちらも皆で楽しみましょう」
「心ゆくまでね」
「カレー!?いいね」
 カレーと聞いてです、臆病ライオンは目を輝かせて言いました。
「僕丁度食べたかったんだ」
「君元々カレー好きだしね」
 腹ペコタイガーが応えました。
「それで今はだね」
「食べたいって思っていたんだ」
「そこでカレーだって言われて」
「凄く嬉しいよ」
「そうなんだね」
「うん、ここはね」
 是非にと言う臆病ライオンでした。
「皆でね」
「カレーを食べようね」
「さて、どんなカレーかな」 
 臆病ライオンはカレーの種類のことも考えました。
「それで」
「シーフードカレーよ」
 オズマが答えました。
「海老や白身魚、烏賊や貝が入ったね」
「へえ、シーフードカレーなんだ」
「そうよ、どうかしら」
「そのカレーも大好きだよ」
 これが臆病ライオンの返事でした。
「それならね」
「皆で一緒にね」
「食べようね」
 こうしたお話をしてでした。 
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