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ドライバーに助けを求めて

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第一章

                ドライバーに助けを求めて
 フロリダ州マイアミで働き暮らしているオリビエ=ショースキーブロンドのセットした髪に青い目と面長の彫のある顔に中肉中背の彼女は。
 家に帰ると途中いったん車を停めて友人に言った。
「あの、相談があるけれど」
「どうしたの?」
「今道に犬がいてね」
「犬・」
「車を見ると切実な顔で近寄って来るのよ」
「クゥ~~ン」
 白い顔と茶色い身体の雌の小さな目のピットブルだ、ショースキーの車のところにも来て訴えかける様な声で鳴いている。
「助けて欲しいみたいね」
「野良犬?」
「首輪はあるけれど」
「捨てられたのかしら」
「そこはわからないけれど」
 それでもというのだ。
「助けて欲しいことは確かね」
「そうなのね」
「どうしようかしら」
「助けたいでしょ」
 友人はショースキーに言った。
「そうでしょ」
「ええ、本音を言うとね」
「なら施設を紹介するから」
「わかったわ、それじゃあ紹介して」 
 こうしてだった。
 ショースキーはその犬を友人が紹介した施設に連れて行った、するとすぐにヘンリー=フォンドという大柄で髪の毛が短く額の広い中年男性が出て来てだった。
 その犬を引き取った、そうしてだった。
 犬をオリビエと名付けて施設で助かっていくことにした、だが。
「凄くですね」
「臆病ですか」
「相当なことがあったのでしょう」
 フォンドは施設に来たショースキーに答えた。
「ですから」
「その為にですか」
「人見知りが激しいです、ですが」
「それでもですか」
「絶対にです」
 ショースキーに強い声で答えた。
「幸せにします、ここはそうした場所なので」
「だからですね」
「ご安心下さい、私達もこの道のプロですから」
「それでは」
「この娘、オリビアと名付けましたが」
 気弱そうに自分を見ている彼女を見つつ話した。 
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