| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

おぢばにおかえり

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第七十八話 教会長さんその三十一

「長池先輩もそうみたいですし」
「千里ちゃんの大切な先輩の人ね」
「あの人は自分で言われてます」
 高校一年の頃のことをです。
「そう考えますと」
「彼は彼なりの倫理観があるのよ」
「それに忠実なんですね」
「だからね」
 それでというのです。
「それはまだいいのよ」
「倫理観があるならですか」
「ただそれで極端になることは」
 このことはというのです。
「かなりね」
「駄目なことですね」
「そこは千里ちゃんが何とかしてあげてね」
「お仕込みしていくことですね」
「そうよ、きっといいようぼくになるから」
「その素質はあるんですね」
「そのことは間違いないわ」
 こう私にお話してくれました。
「今もかなりいい感じだから」
「いいところを伸ばして」
「それで短所は抑える様にしたらね」
「立派なようぼくになってくれますか」
「阿波野君は短所がはっきりしてるでしょ」
「物凄く」
 あの好き嫌いが異常に激しいところがです。
「そうですね」
「その欠点を何とかして」
「長所をよりよくしていけば」
「いい教会長さんにもなってくれるわよ」
「そうですね、教会長さんは少ないですし」
 おみちの困った事情です、実は後継者の人はとても有り難い存在なのです。特に自分から教会長さんになりたいという人はまさに金の卵です。
「新一君にも」
「教会長さんになって欲しいでしょ」
「新一君がそう思うなら」 
 是非です。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧