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ドリトル先生とラーメン

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第九幕その十三

「そうであってこそね」
「あるべき姿だよね」
「文明人としての」
「そうだよね」
「そう、例えばラーメン屋さんに行ってね」
 そうしてというのです。
「鶏や豚の骨をスープのだしにするなとか」
「チャーシュー食べるなとかね」
「そんなこと言ったらね」
「立派な営業妨害だよ」
「そう、精進のラーメンも面白いと思うけれど」
 それでもというのです。
「そんなことをすることはね」
「間違いだね」
「一部のヴィーガンの人達がしてることって」
「そんなことだよね」
「普通におかしいよ、それにね」
 先生はさらに言いました。
「野菜や果物、茸だってね」
「命あるよ」
「ちゃんとね」
「そのことは同じだよ」
「植物にだって命はあるわ」
「だから生きているとね」
 生きているなら何かを食べる、先生はこの現実から言いました。
「絶対に誰かの命を頂いて」
「生きているね」
「誰だって」
「このことは変わらないね」
「ダイオウグソクムシ君だってね」
 水族館八条学園のそちらにもいるあの何ヶ月も食べないで生きている不思議なことこの上ない生きものものというのです。
「やっぱりね」
「生きているからね」
「何か食べるね」
「そうよね」
「そうでない筈がないから」
 だからだというのです。
「もうね」
「誰だってだよね」
「生きているなら命をいただいているね」
「絶対に」
「だから一部のヴィーガンの人達も」
 命を奪うなと怒る人達もというのです。
「命をいただいているよ」
「そうだよね」
「最初からね」
「そうなっているね」
「そうなるよ、そして極端な菜食主義も」
 その食事の傾向もというのです。
「かえって栄養バランスに問題が出て」
「それでだね」
「身体によくないね」
「蛋白質とかカルシウムとか足りなくなって」
「それでね」
「牛乳とか卵位は口にするならいいけれど」
 それでもというのです。
「そうしたものも駄目となるとね」
「お豆はあっても」
「やっぱりね」
「何かと問題が出るね」
「そうだよ、少なくとも僕は何でも食べて」
 そうしてと言う先生でした。
「そのうえでね」
「人に自分の考えを強制しないね」
「暴力も振るわない」
「いつも穏やかよね」
「そうしているつもりだよ」
 皆に微笑んでお話します、そうして皆に囲まれながら学問と日常の楽しい日々を過ごしていくのでした。 
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