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X ーthe another storyー

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第四十八話 見舞その七

「本当に」
「だったらな」
「それならですか」
「行って来たらいい」
「天の龍と地の龍でも」
「今は敵味方だ、だが」
 それでもとだ、神威はさらに言った。
「それもすぐにだ」
「終わりますか」
「戦いが終われば」
 その時はというのだ。
「もうな」
「敵味方じゃなくなりますね」
「少し早いだけだ」
 微笑んでこうも話した。
「だからな」
「それで、ですか」
「行って来るといい」
「お見舞いに」
「俺は会ったことのない人だから会いに行けないが」
「私はですね」
「友達だからな」
 それ故にというのだ。
「行って来たらいい」
「そうしていいんですね」
「何かあれば俺が言う、俺が行かせたとな」
 その様にというのだ。
「護刃が気にすることじゃない」
「すいません」
「謝ることはない、じゃあな」
「草薙さんの方も行ってきます」
 護刃も応えた、そうしてだった。
 護刃は草薙のところにも見舞いに行くことにした、同じ時に颯姫は遊人それに哪吒の見舞いをしていたが。
 遊人にだ、彼女は微笑んで言われていた。
「毎日すいませんね」
「いえ、私がそうしただけですから」
 颯姫は微笑んで答えた。
「ですから」
「いいですか」
「はい、お礼は」
「そうですか」
「庚も来ていますね」
「ええ、封真君も」
 遊人は微笑んで答えた。
「そうです」
「それは何よりですね」
「そしてです」
 それにというのだった。
「草薙さんもです」
「入院するまでは」
「来てくれました」
 そうだったというのだ。
「嬉しいことに」
「そうだったんですね」
「そして」
 それにというのだった。
「颯姫さんも来てくれているので」
「だからですね」
「寂しくないです、歩ける様にもなりましたし」
「退院もですね」
「近いです」
 そうだというのだ。
「戦いには間に合わないかも知れないですが」
「ですが退院はですね」
「出来ます」
「僕もです」
 哪吒も言ってきた、彼はベッドの上から身体を起こしていている、そこに哪吒と遊人が座って集まっている。
「命に別状はないので」
「だからなのね」
「はい」 
 まさにというのだ。 
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