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X ーthe another storyー

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第四十八話 見舞その四

「だからね」
「安心していいんですね」
「ええ、あとね」
「あと?」
「私もまだね」 
 颯姫は自分のことも話した。
「ビーストの修理は順調でも」
「完全じゃないですか」
「だからね」
 その為にというのだ。
「まだ戦えないわ」
「そうですか」
「このままだと」
 神威を見て言った。
「天の龍はもう一人いるし」
「俺達が勝つか」
「いえ、封真は強いわ」
 このことは確かな声で言った。
「だからね」
「それでか」
「もう一人は敗れて」
 そしてというのだ。
「貴方と彼でね」
「戦うことになるか」
「私はそう思うわ」
「安心しろ、嵐は強い」
 神威は冷静に答えた。
「だからお前が言う通りにはだ」
「ならないの」
「嵐が先に戦えば」
 その時はというと。
「あいつが勝つ」
「それでなの」
「終わりだ」
「そうなるのね」
「その時はな」
「そう言うのね。けれど私達は残りは一人」   
 それでというのだ。
「もう後がないことはね」
「間違いないな」
「だからといって私は何も出来ないけれど」
 それでもというのだ。
「封真なら」
「やってくれるんだな」
「きっとね」
 こう言うのだった。
「信じているわ」
「そうか」
「彼なら」
「あいつを信頼してくれているんだな」
「当然よ」
 神威に一も二もなく答えた。
「仲間だから」
「だからだな」
「信頼しない筈がないわ」
 絶対にというのだ。
「私もね」
「そういうことか」
「友達でもあるわ」
 颯姫はこうも言った。
「そうした間柄だから」
「信頼してくれるか」
「ずっとね、それで」
 さらに言うのだった。
「これからもね」
「あいつを信頼してか」
「戦ってもらうし戦いが終わっても」
「仲間、友達としてか」
「いるわ、まさかね」
 ここでだ、颯姫は。
 微笑んでだ、神威そして護刃にこう言った。
「私に友達が出来るなんて」
「思わなかったか」
「地の龍は仲間同士といっても」
 それでもというのだ。 
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