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X ーthe another storyー

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第四十八話 見舞その一

                第四十八話  見舞
 神威は護刃と共に征一狼の入院先に行った、そして彼を見舞ってだった。
 見舞いの果物の盛り合わせを出したが入院している部屋を見て彼に言った。
「ご家族もか」
「はい、来てくれまして」
 征一狼はベッドの中で微笑んで応えた、首の部分にコルセットがあり包帯やギプスがあちこちにある。
「果物や本をです」
「置いてくれたか」
「職場の人達も来てくれまして」
 そしてというのだ。
「暫くはゆっくりとです」
「休めとか」
「言ってもらいました」
「それはよかったな」 
 神威も話を聞いて微笑んだ。
「本当にな」
「いい家族と職場で、ですね」
「ああ、それなら今はな」
「怪我の回復に専念することですね」
「是非な、そしてだ」
 神威はさらに言った。
「これからのことだが」
「戦いのことですね」
「俺と嵐がいる」
「お二人で、ですね」
「何とかする、地の龍で戦えるのは封真一人になったなら」
 それならというのだ。
「俺が出てだ」
「彼を倒してですか」
「終わらせる」
「そうですね、戦いはもうすぐ終わりますね」
 草薙が地の龍だったことを知った時のショックそれに彼の怪我のことを思い出してそのうえでだった。
 護刃は俯いてだ、暗い顔で言った。
「私達も地の龍の人達もあと少しですから」
「二人と一人だ」
「それならですね」
「もうだ」
 それこそとだ、神威は護刃に答えた。
「終わりが見えている」
「そうですね」
「だからもうな」
「神威君達にですね」
「任せてくれ、そしてだ」
 そのうえでというのだ。
「怪我を治してくれ」
「大人しくしてですね」
「そしてな、それでこの病院だが」
「クランプ病院ですね」
「クランプ学園の病院だな」
「はい、グループが学園の傍に大学の医学部と共に運営している」 
 そうしているとだ、征一狼は答えた。
「総合病院です」
「そうだな」
「僕はクランプ学園の卒業生なので」
「それでか」
「縁があるので」
 それでというのだ。
「こうしてです」
「入院も出来るか」
「手配してもらっています」
「そうか」
「はい、それで」
「ここでだな」
「入院しています、それにです」 
 征一狼は微笑んだままさらに話した。
「ここに地の龍の方々もです」
「入院しているんだな」
「遊人さんも哪吒君も」
 彼等もというのだ。
「入院しています」
「そうしているか」
「遊人さんはそろそろ歩ける様になっていますよ」 
 神威達にこのことも話した。 
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