わんねー あいつに責任とってもらう だけど好きになっただけヤ
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8-6-1
月曜日、私に試練が待っていた。2時限目の国語の授業が始まる時、国守先生が私、璃々、栞奈、朝陽を呼んで生徒指導室に行くようにと、他の皆には自習していなさいと言い残していた。
部屋に入ると泉希も居て、生徒指導の川越先生も。椅子がそんなに無いので、みんなは立ったままだった。
「さっき 篠崎美玖さんのお母さんが来てな みんなに聞きたいんだが 金曜日、なんか トラブルがあったのか?」と、川越先生が
「はい トラブルというか 練習めぐって 思い違いがあってー」と、璃々が言い出したが
「私が 飛び掛かって行って、その時に頭があたって 相手を傷つけてしまいました」と、私が正直に言っていったのだ。
「そうかー 君かー いや 向こうのお母さんも、障害で訴えるとかじゃぁ無いんだが 唇を切って腫れあがってたそうじゃぁないか 頭突きしたのか? 現実として 暴力があったのは事実だから 学校としても 見過ごすわけにはいかない」と、川越先生は冷たく言ってきていた。
「水島・・・さん 今日はここで謹慎しなさい 反省文を書くんだ ただ、向こうのお母さんも 篠崎美玖さんが、明日から、登校すると言っているそうだ 仲間が待っているからと そのことに関して お礼に言いに来たと言うことだ だけど、君は どういう理由があれ 相手を傷つけたことに関して、どう思うのか その反省をな」と、国守先生が言ってくれていた。
「あと 水島さんの今後の処分と君達の活動については、職員会議で話合う 場合によっては処分があるかも知れないから・・・とりあえず、今日の活動は中止しなさい」と、川越先生が付け加えていた。
私は、教室に戻って筆記具を用意して、又、戻ろうとしていると、璃々、朝陽、栞奈が
「みゅんは悪気じゃぁ無かったんだからね 悲観しないでね ウチ等も応援するから」と、言ってくれていた。私は、午前中、書いては消して又書いての繰り返しで反省文を仕上げていた。
そして、お昼前に国守先生が顔を見せて、私の書いた反省文を読んでいて
「相手のことも考えずに向かっていって、傷つけてしまったことを、私は篠崎美玖さんに対して悪いことをしたと思って反省しています そして、周りのみんなにも迷惑をかけることになってしまって、自分勝手な行動をしてしまったことも大変申し訳なく思っています 今後は、このことを胸に刻んで軽はずみな行動をしないようにいたします 今回のことは、私が勝手にやったことで、キャンキャンズのみんなには関係ありません 感情を抑えられなかった私ひとりが一方的に悪かったのです かっ これは、君の自分本位な感情だけなのか?」
「はい 反省してます」
「まぁ いいや とりあえず お弁当あるんだろう? 取って来てここで食べなさい それと、カバンもな全部 ただし 誰とも 一言も話すんじゃぁないぞ」
私が、教室に戻るとみんなが寄ってきてくれたのだが
「ごめん 誰とも話すなって 言われているの」と、私は、かばんを持って教室を出た。涙が出てきていたのだ。
ここで食べなさいと言われたのだけど、私はお弁当を前に食べる気がしてなかった。頭が真っ白だったのだ。しばらくして、国守先生が入って来て
「なんだ 食べてないのか 一緒に食べようと思ってな ただ、電話してたんで遅くなったが・・・ まぁ 食べようよ」
先生もお弁当を抱えていて、私はようやく食べ始めたら
「僕は勉強不足だった さっき 君の小学校の時の担任だった不忍先生に電話していたんだ 君のことをもっと知らなければと思ってネ 君は6年の時に転校してきたんだってね ちょいちょい男の子と揉めたりしたんだが、その子とも仲良くなって 陸上の小泉君か? けっして、君から向かっていくような子じゃぁないと 友達のことをけなされたり、女の子がいじめられてるのを見ると・・・向かっていく正義感の強い、素直な良い子ですよ 誰にでも、優しく接していくからすぐにみんなの人気者になって・・ 勉強の方も遅れているからと頑張って、卒業するころにはトップクラスになっていて、僕の中では活発で努力家のすばらしい生徒でしたと褒めていたよ」
「不忍先生が・・・」
「紅林先生も言っていた 決して自分から暴力をふるうような子じゃぁないと どうしてなんだ?」
「・・・ ウチが悪いんです・・・」
「・・・そうか 言い訳は無いのか? 今 どう思っている? こんな窓も大きくない部屋に閉じ込められてるのは?」
「自分で招いた結果だから・・ みゅうみゅんが悪かったんです それに、みんなにも迷惑を掛けてしまって」
「・・・ ちょっと 出て来る」と、言って先生は出て行ってしまった。私は、本当に反省していたのだ。あんな風に飛び掛かって行ってしまって、もっと、話合えば良かったと。
先生が戻って来て
「・・・家に連絡した どなたか、迎えに来られませんかと もちろん、今回のことも話した 祖母がと言っていた 保護者代わりなんだってな 放課後の時間より30分程後にと言っておいた 目立つとみんなの眼が嫌だろう?」
「ばっちやん・・・」
「それまで、自習していなさい それと 君の仲間達が連名で嘆願書というのを出してきた。ことの顛末も書いてあった。・・・水島 何故、ちゃんと最初から話さなかったんだ? 仲間が文句言われたから・・・それに、最初 手を出したのは、向こうからだそうじゃぁないか 頭が当たったのは偶然で、君が頭突きをしようとしたわけじゃぁないと」
「・・・ウチが悪いんです ウチのほうから一方的に 勝手に・・もう一度、篠崎さんには謝ります」
「まぁ 処分については 夕方の職員会議で決まる 君が充分 反省しているようなので 出来る限りの弁護はするつもりだ だけど、処分が決まったら素直にしたがうしかないからな!」
「わかりました みゅうみゅんが みんなに迷惑かけてしまってー みゅうみゅんのことは良いですけど チームのことだけは・・・お願いします」
「・・・」
先生が部屋から出て行って、私は教科書を広げていると、だんだん涙が滲み出てきていたのだ。せっかく、仲間も増えてきて、これからという時にとんでもないことをしてしまった。みんなに申し訳なかったのだ。
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