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X ーthe another storyー

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第四十六話 結想その三

「殺さなくてもね」
「いいですね」
「そうよ、だからね」
 その為にというのだ。
「いいわね」
「はい、戦おうとも」
「それでもね」
「殺さない様にします」
「お願いするわね」 
 こう話してそしてだった。
 庚は封真を送り出した、そのうえで残っている草薙と哪吒に話した。二人は今は真剣な顔で彼女の前にいる。
「もう一人天の龍が出て来るならね」
「ああ、行くな」
「そうさせてもらいます」
 二人は同時に確かな声で答えた。
「その時は」
「任せてくれよ」
「そして行くのは出来ればね」
 今度は草薙を見て話した。
「貴方がね」
「わかってるさ、哪吒は前に出たからな」
 草薙も納得している顔と声だった。
「俺が行かせてもらうな」
「宜しくね」
「ああ、しかし出て来るか」
 草薙は真剣な顔で言った。
「天の龍は」
「若しかしたらね」
「そうか、それじゃあな」
「その時はね、それに」 
 庚はさらに言った。
「封真は地の龍で一番強いわね」
「はい、確かに」 
 哪吒がその通りだと答えた。
「封真さんが一番強いですね」
「もう一人の神威だから」
「神威は最強の龍なんですね」
「そう、それぞれの龍の軸であって」
 そうした立場でというのだ。
「最強の力を持つのよ」
「そうですか」
「他の龍の強さは同じ位なのよ」
 それぞれのというのだ。
「天の龍も地の龍もね」
「そうですか」
「だから封真が出て来たら」
 今回の様にというのだ。
「天の龍の神威以外だったら」
「司狼神威さんですね」
「彼以外だとね」 
 どうしてもというのだ。
「太刀打ちは出来ても」
「劣勢になりますね」
「そうなるわ」
 まさにというのだ。
「だからね」
「それで、ですね」
「もう一人が助けに来ることも有り得るわ」
「そうですか」
「だからその時は」 
 また草薙を見て話した。
「宜しくね」
「そういうことでな、ここで何時でも出られる様にな」
「待機しているわね」
「そうするな」
 こうした話をしてだった。
 三人は今は戦局を見守って待機していた、そしてだった。
 空汰と封真は工場地帯のど真ん中で向かい合っていた、まずは空汰が言った。
「あんたとはな」
「ああ、敵同士になっていたことはわかっていたが」
 封真も応えて言った。 
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