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強いけれど世間知らず

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第二章

「任務は果たす、宜しく頼む」
「わかりました」
「じゃあ今回教団からサポート頼まれましたので」
「宜しくお願いします」
「こちらこそ」
「うむ、あと身の回りのことは気にしないでくれ」
 カリエラは二人に寛容な笑顔で告げた。
「私達にはそれぞれ従兵と従者がいてくれている」
「本当によくしてもらっています」
 モニカも言ってきた。
「有り難いことに」
「君達は君達のことに専念してくれ」
「クエストの間一緒に頑張りましょう」
 それぞれ若い女性の兵士と僧侶とはいってもモニカとカリエラよりも年上であった。カルロとフェリペよりも年下ではあるが。
 二人はこう言ってカルロとフエリペの仲間になった、従兵のマリエラ=アレーナ短い金髪で長身の武装した彼女と銀の長い髪の毛と奇麗な銀の目のキエラ=カターニャを入れて六人のパーティーとなった。
 一行は早速冒険に出たが。
「馬を買おう」
「えっ、馬!?」
「馬ですか?」
「必要ではないか」
 カリエラは馬と聞いて驚いたカルロとフェリペに笑顔で応えた。
「荷物を運ぶ、そして乗って移動する為にもな」
「はい、それではです」
 すぐに従兵のマリエラがカリエラの後ろから言ってきた。
「今回の作戦の予算からです」
「出そう」
「はい、司令が用意してくれた」
「この際食料や必需品も買うか」
「そうしましょう」
「いや、食いものとかは大事ですよ」
 カルロは戸惑いつつ言った。
「ですが」
「必要だな」
「あの、馬は」
 これはというのだ。
「ちょっとです」
「ちょっと。どうしたのだ」
「俺達基本歩きですよ」
「冒険者は」
 フェリペも言った。
「そんな馬なんて」
「高くてとても」
「荷物は背負います」
「各自で」
「おかしなことだ、荷物は人が持つだけでは足りない」
 カリエラは二人の言葉に眉を曇らせて返した。
「だからだ」
「馬にも乗せて」
「そうして運びますか」
「そうするではないか」
 こう言うのだった。
「違うか」
「軍ではそうでしょうが」
「冒険は違いますから」
「自分が持てるだけ持って」
「足りない分は現地調達か途中で買うかですね」
「現地調達!?まさかと思うが略奪か」 
 カリエラの顔が瞬時に怒りのものになった、マリエラも身構えた。
「悪質な冒険者の征伐も多くしてきた、君達もか」
「いえ、狩りとか採集ですよ」
「釣りもしますよ」
 二人はすぐに答えた。
「お金で支払って買ったり」
「現地で働いて返したり」
「そうするのか、しかし安心するのだ」
 カリエラは二人の説明に納得したうえでさらに言った。 
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