| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

ドリトル先生とラーメン

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第二幕その十二

「変な文章を理解したつもりになって」
「その実はだね」
「何も得ていなかったんだ」
「そうだね」
「だから駄目なんだよ」
 戦後日本の知識人はというのです。
「どうしようもない位に質が悪いんだ」
「実際碌でもない人多いしね」
「この人は本当に学者さんなのかってね」
 先生は首を傾げさせつつ言いました。
「知性もない、しかも品性もない」
「そんな文章を書く人もいるね」
「常識さえないね」
「兎に角そんな人が多いよね」
「国立大学の教授さんでもだよ」
 俗に頭がいいと言われている人達です。
「そうした人いるからね」
「多くない?それも」
「うん、東大の教授さんでもね」
「酷い人いたりするからね」
「戦後日本はあらゆる面で凄く発展したけれど」
 このことは事実でもというのです。
「知識人の質はね」
「落ちたんだね」
「あっという間に最低にまでね」
 そう言っていいまでにというのです。
「落ちたよ」
「残念なことだね」
「そしてその状況がね」
「今もだね」
「続いているんだ」
「よくなっていないんだね」
「ヘドロばかりの場所を誰もお掃除しないならね」
 ここでこう例えた先生でした。
「どうなるか」
「さらに汚くなるね」
「そしてそこにいるのはね」
「腐ったものばかりだね」
「そうなってね」
 そしてというのです。
「そのうえでね」
「よくなるどころか」
「悪くなるばかりだから」
「日本の知識人の世界は悪いままなんだね」
「そうだよ、腐り果ててしまって」
 そうした状態になってというのです。
「今もね」
「酷いんだ」
「そのままなんだ」
「そうなんだね」
「自浄能力もないから」
「酷いままなんだ」
「これが左か右かじゃなくて」
 思想の問題でなくです。
「元々の在り方がね」
「腐っているんだ」
「スタンスじゃなくて」
「それじゃあどうしようもないね」
「もうね」
「だから僕は距離を置いているよ」 
 日本の知識人の世界からというのです。
「ああはなりたくないからね」
「それがいいね」
「そんな人達と付き合ったらいけないよ」
「先生みたいな人には合わないよ」
「絶対にね」
「だから気をつけてね」 
 先生ご自身もというのです。
「大学でもね」
「お仕事していくね」
「そして論文を書いていくね」
「学問をしていくね」
「そうしていくよ。学者の本分は学問だよ」
 あくまでというのです。
「碌でもないことを言ったりやったりすることじゃないから」
「学問だね」
「それをしていくのね先生は」
「これからも」
「是非ね」
 皆に笑顔で言います、そうして論文を書いてでした。夜はインスタントラーメンでチューハイを楽しんだのでした。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧