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新オズの臆病ライオン

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第二幕その七

「本当に将来はね」
「わからないですね」
「ほんの少し先のことでも」
「出来ないと思ったことが出来る」
「そうなりますね」
「どんなことでも」
「科学も魔法もね」
 どちらもというのです。
「備わっている国だから」
「尚更ですね」
「出来ないと思ったことも」
 今の時点でというのです。
「未来ではね」
「出来る様になりますね」
「まさか飛行機が出来た時点で、ですね」
「ジェット機なんて想像も出来ないですし」
「ライト兄弟にジェット機が出来るかと聞いても」
「無理と言いますね」
「実際あの人達もジェット機なんてね」
 そのライト兄弟もというのです。
「想像すらね」
「しませんでしたね」
「あの人達も」
「そうでしたね」
「飛行機を発明した時点では」
「羽根が二枚の飛行機で飛んだ時点では」
「そうでしょ、だから現代の科学や魔法で未来のそうしたことを語ることはね」
 それはというのです。
「何の意味もないわよ、むしろね」
「未来の技術をどうしたら実現出来るか考えた方がいいね」
 臆病ライオンが言ってきました。
「そうだね」
「そう思うわ、小さなプロペラを頭に付けてお空を飛ぶ」
「どうしたらそれが出来るか」
「今の技術の知識で無理だ出来ないと言ってもね」
「あくまで今だからね」
「技術って常に進歩しているでしょ」
 ドロシーはこのことも指摘しました。
「まさにね」
「最新技術もすぐに過去のものになったりするね」
「そうしたもので知識だってね」
「どんどん手に入るわね」
「未来の知識だってね」
「今じゃわからないね」
「それで過去のことばかり言っても」
 そうしてもというのです。
「本当にね」
「意味がないね」
「そうよ」
 まさにというのです。
「だから無理だ出来ないじゃなくて」
「どうしたら出来るか」
「そう考えてやってみる」
「それがいいね」
「今の技術や知識で漫画とかで描かれているね」
「そうしたものを無理だとか出来ないとか言っても」
「それは何も生み出さなくて」
 そうしたものでというのです。
「前にも進まない」
「意味のないものだね」
「ライト兄弟はそんなことしないでしょ」
「だから飛行機を生み出せたね」
「そしてエジソンさんもね」 
 この人もというのです。
「全くね」
「そんなことしないね」
「そうでしょ、オズの国でそんなことする人はね」
「いないね」
「そのことはいいことよ」
「全くだね、それじゃあ僕達も」
「無理、出来ないじゃなくてね」
 そう言って諦めるのではなくというのです。 
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