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暗殺教室 in Hero

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緑谷出久の暗殺教室32 カエデ+鬼ごっこの時間

 
前書き
出久ガールズについて

分かりやすく苗字で記載

過激派 : 速水、矢田、神崎、倉橋、律

中間 : 不破、岡野

穏健派 : 片岡、奥田、中村

こんな感じですが、簡単に変動します(黒 

 
暗殺日和の1日が始まった...そして今日はいつもと違く、茅野が教壇にいた。

茅野「廃棄される卵を救済し、尚且つ暗殺もできるプランを考えました!」

今テレビでやっているのは、卵の生産調整で失敗して、鶏が増殖してしまい卵が急増してしまい、廃棄される卵が増えてしまったというものだ。
 
寺坂「飯作ってBB弾混ぜるつもりだろ?そんなモン、とっくにやって見破られてるっつーの」
 
茅野「もう少し考えてるのだ!烏間先生にお願いして下準備もOK!どうぞ皆さん校庭へ!」

烏間(本当に中学生はぶっ飛んだ計画を考える...)

-----

校庭には、巨大な容器が準備されていた...

出久「...卵でこの形って!?」

茅野「そう!今から皆で巨大プリンを作りたいと思います。名付けて、プリン爆殺計画!!
既に殺せんせーから証言も得ています!“いつか自分よりもでっかいプリンに飛び込んでみたいですねぇ“と...ええ!叶えましょう!そのロマン...!!ぶっちゃけ私も食べたい!!」

木村「面白そうだな...!」

茅野「殺せんせーが奥まで食べ進んだところで爆破でドカン!」

磯貝「やってみる価値あるかもな!」
 
岡島「殺せんせー、エロとスイーツには我を失うとこあるもんな」
 
竹林「後方支援に徹してた茅野が、前に出て計画してるのも意外性がある」

磯貝「よし!殺せんせーがいないこの連休中にやるぞ!」

一同「おー!!」

-----

そこから茅野の指示で巨大プリン作りが始まった。プリン作りを熟知している茅野の行動力には度肝を抜かれつつも完成に向けて行動していく...

放課後になり、出久は一人で試したい特訓があると言って、出久ガールズを先に帰らせた。そして教室に戻ると、一人で作業をしている茅野を見つけた。

出久「どうも茅野さん、お疲れ様」

茅野「おつかれ〜、あれ?みんなと帰らなかったの?」

出久「試したいことがあってね」

茅野「そうなんだ...け、結構ボロボロになったね...何してたの?」

出久「実は自分の個性をうまく利用して飛べないかな〜って」

茅野「飛ぶ!?」

出久「うん。指から出す風圧で...まあ失敗して落ちちゃったりしたけど...すごいねこのノートに書いてあるプリンの構想...!」

茅野「大好きだからね!緑谷君のノートみたいに綺麗にはまとめられてないけど...」

出久「そんなことない!凄いよ!」

茅野「あ、ありがとう...




ねえ緑谷君...色んな事件を知っているから聞くんだけどさ、



“復讐”が動機のヴィランとかいるでしょ?


どう思う...?えっと、結構目立つ事件が多いから、緑谷君視線だとどうかなって...」

出久「そうだね...復讐の後には虚しさだけが残る...」

茅野「...」

出久「と、結構言われているけど...綺麗事になっちゃうね。綺麗事を実践するヒーローになるのにそう思うのは良くないと思うけど...

その人の復讐の重さがどれぐらいかは他人である以上絶対に全てを理解できないと思う」

茅野「え...?」

出久「僕が昔いじめられてた時、復讐してやるって思ったことがあるんだ」

茅野「み、緑谷君が!?」


出久「どんなに恨みを持っても、他の人には自分の痛みがどれほどのものかは分からない。お母さんだって僕がどれぐらい思っていたかも知らない。

自分のことは自分にしか分からない時があるよ。難しいよね...僕は縁があったからそういうのは無くなったけど...」


茅野「そうだよ...そうなんだよ...」ボソッ

出久「茅野さん...?」

茅野「...仮に友達が復讐に走ったらどうする?」

出久「...助けるよ。復讐を遂げる前に手を差し伸べたい。

その人の苦しみに気づかなかったことを悔やむかな。

それで...その人の復讐の気持ちを理解するのは無理でも、一人にさせないことができる。

寄り添うことができる。

一緒に悩むことができる。

一緒に笑うことができる。

その人が明るい未来を歩き始めるまで力を貸したい...ゆっくりでもいい...過去を忘れずに一歩前に進むまで」


茅野「っ.........見捨てないんだ...嘘じゃないって分かるし......本当にっ...優しいんだね......」ボソッ...


出久「か、茅野さん!?」


茅野は無意識に胸を押さえていた...自身の唇を軽く噛み、目は前髪で見えていなかった...


茅野「............なんでもない。感動しちゃったよ!流石緑谷君!みんなが好きになるわけだよ!」

出久「え」


茅野「私、“茅野カエデ”も緑谷君が好きだよ!神崎さんと一緒に助けてもらった時から興味が強くなったし、その後もみんなのために頑張る姿は尊敬した!夢に向かって一直線だし、強いしカッコいい!私も勝負に入ろうかな」

出久「ちょっ!?ちょっと待って!?」

茅野「よろしくね、出久君♪呼び方そっちも変えてよね〜?」

出久「」

出久は減らすどころか増えてしまったことに、石と化した...

-----

帰り道...

出久「じゃあね......どうしようどうしよう」ブツブツ...


茅野→カエデ「またね〜.........












ごめんね出久君


混ざれば更にバレないと思うんだ...」


茅野は胸に痛みを感じながら帰路に着いた...

それは罪悪感からくるものなのか...



それとも...


フラグ? 茅野カエデ?





そして遂に実行する日が来た。

殺せんせーは巨大プリンを前に感動のあまり涙を流している。

カエデ「廃棄卵を救いたかっただけだから」

殺せんせー「茅野さんっっっ!」

磯貝「では俺たち英語の授業があるので」

殺せんせー「あぁ!!夢が叶ったぁぁ!!」

殺せんせーは巨大プリンをマッハで食べ始めた。そして避難するために一同が教室に入った。

爆破のタイミングを外さないために皆がプリンを眺める。

プリンの底にはリモコン爆弾と観察カメラがセットしており、リモート起爆のタイミングは、周りのプリンが無くなってゆき、暗闇の画面に光が映った時である。
 
カエデ「...プリン...爆破」
 
この時、茅野は思い出してしまった...

プリン計画を立ててから、何度も実験を重ね、何度も何度も練り直して、やっとの思いで完成させたプリンであることを...
 
カエデ「ダメだぁぁぁぁぁ!!!!!」
 
一同「ええっ!?」
 
カエデ「愛情こめて作ったプリンを爆破なんてダメだぁ!!!」
 
杉野「ちょ、落ち着け茅野!!」

寺坂「プリンに感情移入してんじゃねぇ!」

カエデは寺坂に抑えられても暴れ続ける。


カエデ「嫌だ!ずーっとこのまま!校庭でモニュメントとして飾るんだ!」

一同「腐るわ!!!」


殺せんせー「ふぅ、ちょっと休憩」

先程までプリンを食べていた殺せんせーが、教室内に現れたのだ。しかも爆弾と起爆装置を外して...

殺せんせー「異物混入を嗅ぎとったのでねぇ。土を食べて地中に潜って外してきました。プラスチック爆弾の材料には強めの匂いを放つものもある。先生の鼻にかからない成分も研究してみてください竹林君」
 
竹林「はい...」
 
殺せんせー「そして、プリンは皆で食べるものですよ。綺麗な部分をより分けておきました!」
 
殺せんせーは全員に均等にプリンが乗っている皿を渡した。
 
殺せんせー「ただし。廃棄される予定の卵を食べてしまうのは、厳密には経済のルールに反します。食べ物の大切さと合わせて、次の公民で考えましょう」
 
一同「はーい」


渚「惜しかったね茅野。むしろ安心した?」
 
茅野「あはは...」
 
渚「でも、茅野がここまで徹底してやるとは思わなかったな」
 
茅野「ふふ…本当の刃は親しい友達にも見せないものよ!また殺るよ。プリンマニアもE組ここでは立派な暗殺者!ぷるんぷるんの刃だったら、他にも色々持ってるから!」


桃花「かっこいい〜......さて、プリンも食べたし、本題に入ろうか...ねえ...出久君?」

出久は複数の殺気を感じた。出久だけでなく、他の者も感じたので、サッと教室の端に移動した。

出久がギギギッと振り向く...笑ってるのに笑ってない出久ガールズが...出久だけでなく、茅野も顔を青くしている...

凛香「律からの連絡で、なんで茅野が増えたの。それとなんで伝えなかったの」

出久「あっ、いや、その...どうお伝えすれば良いかと...2日前に言われて僕も混乱しまして」

愛美「出久君...人数を増やすのはどうかと...」

莉桜「いや〜...やっちゃったね...出久...」

出久「ぼ、ぼぼぼぼくも!し、しししらなくて!」

カエデ「ご、ごめんねぇ?2人っきりになったからつい...」

有希子「......私が一番最初だったのに...」

ゾワワッ...!

誰よりも気迫のある声に教室内の気温がグッと下がる...

出久「...すいませんでしたぁ!!!」

この後、カエデが出久を好きになったのは、みんなと同じで今までの事からなので仕方がないと認めた。そして出久は反省として、1人一つスイーツを奢ることに...

出久ガールズ(過激派)(......モっと攻めナイと...ダメかモ...?)


岡島「俺ハーレムって羨ましいものだと思ってたけどさ...実際は怖いんだな...」

前原「緑谷...死ぬなよ」


殺せんせー「ノンフィクション小説のネタが捗りますねぇ!題名は“嫉妬に狂う乙女たち”!......せんせーが怖いと思うくらいの嫉妬を感じますが...」



なんやカンやあって、今日の体育の時間はいつもと違った。

烏間「二学期から教える応用暗殺訓練。火薬に続くもう1つの柱が“フリーランニング”だ」
 
莉桜「フリーランニング…?」

出久(あっ、もうやってる...まあプロから教わった方が上達するよね)
 
烏間「例えば、今からあの一本松まで行くとしよう」
 
烏間は数m先にある、岩場の上に1本だけ生えた木を指さした。

出久(というかまさにあの木まで何秒行けるかで特訓してたんだけど!?)
 
烏間「三村君。大まかでいい。どのように行って何秒かかる?」
 
三村「えーっと、まずこの崖這い降りて10秒。そこの小川は狭いとこから飛び越えて、茂みの無い右の方から回り込んで、最後にあの岩よじ登って......1分で行けりゃ上出来ですかね?」


出久「いや...烏間先生なら10秒くらいで行ける...はず...」

カエデ「いや、流石にそれは...」

烏間「では、俺が行ってみよう。三村君、時間を計っておけ。これは一学期でやったアスレチックや崖登りクライミングの応用だ。フリーランニングで養われるのは、自分の身体能力を把握する力、受け身の技術、目の前の足場の距離や危険度を正確に計る力、これが出来れば、どんな場所でも暗殺が可能なフィールドになる」

そう言って烏間は背中から崖から落ちて、着地、そして川は大岩の横を蹴って突破して、出久よりも速くそして一回のジャンプが高い。あっという間に木のところまで着いた。

烏間「タイムは?」
 
三村「じ、10秒です」
 
烏間「道無き道で行動する体術。熟練して極めれば、ビルからビルへ忍者のように踏破することも可能になる。個性を持つ者たちにも匹敵するものにもな」

カエデ「凄い...というかよく予想出来たね」

出久「だって僕があそこまで20秒だもん...僕より速いのは分かるから...」

渚「...緑谷君、やったの?」

出久「夏休み中に...この裏山を使って特訓を...それで先にフリークライミングを知って...」

戻ってきた烏間が出久に聞いてきた。

烏間「...緑谷君。どうやって練習した」

出久「あー......えっと、受身をするために落ちたり...」

渚「もう最初から危険なやり方!?」

出久「で、でも、危ないってわかった瞬間個性を使って、地面を蹴ったりして風圧で怪我とかはしなかったから...」

烏間「...これも火薬と同じだ。初心者のうちに高等技術に手を出せば、死にかねない危険なものだ。危険な場所や裏山以外で試したり、俺の教えた以上の技術を使うことは厳禁とする。緑谷君のような間違った覚え方はしないように!いいな!」

一同「は、はい...」

出久「す、すいませんでしたぁ!!!」

そして出久は烏間から注意を受ける羽目に...その他は基本となる受け身から特訓し始める...


それを見ていた殺せんせーは、何かを企みながらソワソワしていた...

-----

次の日...

優月「ジャンプ売り切れてて探しちゃったよ...」

優月が送れて教室に入ってくると...“ガチャ”っと手錠がかけられていた。

殺せんせー「遅刻ですねぇ。逮捕する」
 
何故か殺せんせーが警官の服装をしているのだ。
 
出久「警官みたいな格好は何なんですか...?」
 
殺せんせー「ヌルフフフ。最近皆さんフリーランニングをやってますね。折角だからそれを使った遊びをやってみませんか?

それは”ケイドロ“!!裏山を全て使った3D鬼ごっこ!皆さんには泥棒役になってもらい、身につけた技術を使って裏山を逃げて潜んで下さい!追いかける警官役は先生自身と烏間先生です。1時間目以内に皆さん全員を逮捕出来なかった場合、先生が烏間先生のサイフで全員分のケーキを買ってきます」
 
烏間「おい!!」
 
殺せんせー「そのかわり、全員捕まったら宿題2倍!」
 
前原「殺せんせーから1時間も逃げ切れるかよ!!」

殺せんせー「その点はご安心を!最初追うのは烏間先生のみ。先生は校庭の牢屋スペースで待機し、ラスト1分で動き出します」
 
桃花「なるほど、それならなんとかなるか...」
 
磯貝「よしやってみるか皆!」
 
一同「おーう!」

出久「...なんとかなるかなぁ...?」



優月「作者はドロケー派だったって。閲覧者の皆様はどうだったかな?」

出久「優月さん!?」



そしてケイドロのスタート。モバイル律が全体の進行を務めてくれる。出久以外は殺せんせーのみを気をつければいいと思っていた。

出久は個性禁止だ。

出久、渚、カルマ、杉野、カエデ、有希子、愛美のグループ...

出久「愛美さんこっちに」

愛美「は、はい!」

出久は運動が苦手な愛美がジャンプしたと同時に手を更に伸ばして捕まえてこちらに抱き寄せる。下心はない。

愛美「あぅ...あ、ありがとうございまひゅ...///」

杉野(さらっと抱きしめてるし...)

カエデ「手ぇ貸して〜」

出久「遠慮なくジャンプしてね」

今度はカエデをキャッチして、こちらに運ぶ。

カエデ「...いやぁ、わざとじゃないのはわかってるけど、抱き寄せられるのは、は、恥ずかしいね...」

出久「ま、まぁ...僕もそう思ってるけど...怪我はしてもらいたくないから...危ないところは僕が手を貸すからね?」

愛美「は、はい...///(出久君...やっぱり優しくてかっこいい...///)」

カエデ「えへへ、ありがとう」

有希子「.........」

有希子は普通に突破してしまってるため、出久の手助けを受けて、抱きしめられることがなかったのだ...

渚(神崎さんの周りの空気が重い...)

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岡島、千葉、凛香、優月の4人グループでは...

岡島「つってもさ!警官役たったの2人だろ?しかもほとんどの時間は烏間先生だけ!いくら烏間先生でもこの広い裏山だ!逮捕タッチ出来たとして2、3人が限度だろ!」
 
凛香「本番はラスト1分」
 
優月「殺せんせーが動くまでに、全員残って上手に隠れられてるのがベストだね」

少し離れた後方では...

烏間(枝が折れている。ついさっきここを通ったな。足跡から男子2人、女子2人。...聞こえた。稜線の裏側。距離八十!)

烏間は個性なしにも関わらず、尋常ではない速さで接近。4人に気付かせる暇もなくタッチしてしまった...

烏間「岡島君、速水さん、千葉君、不破さん...逮捕だ」
 
岡島「な、何〜!?!?」

律『岡島さん、千葉さん、不破さん、速水さん、アウトー♪』

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菅谷「いやいやタッチされるまで気付かないとかさ」

菅谷は牢屋にいる岡島と電話をしていた。

岡島『嘘じゃねーって!もしかしたらもうお前の後ろに...!』

その通り。

烏間は菅谷の背後にいた...


菅谷「ギャァァァァ!!!!!!」

数分後

律『菅谷さん、ビッチ先生、アウトー♪』

ちゃっかりやられるイリーナ...

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カエデ「どんどん殺られてく...」
 
愛美「殺戮の裏山ですね…」
 
渚「逮捕じゃなかったっけ...」
 
杉野「あっ!牢屋の泥棒にタッチすれば解放できる!」
 
杉野はそう言って牢屋へと走っていき、俺とカルマはその後を追った。
 
カルマ「バカだね〜杉野は。ラスト1分まで、牢屋の前から動かないって言ってたじゃんかよ。誰があの音速タコの目を盗んでタッチできるよ…できる位ならとっくに殺してるって」

殺せんせーがいるため、一同は困り果てる...

岡島は出久達の存在に気づいた。そして殺せんせーを封じる方法を思いついた...

岡島は懐から一枚のグラビアの写真を殺せんせーに渡した。受け取った殺せんせーは、スッ...と胸ポケットにしまい

殺せんせー「...一回だけだぞ」

岡島(今だぁぁ!!!!)

というわけで全員脱走成功...

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律『6名脱走...』

すぐさま殺せんせーに電話をする烏間。
 
烏間『おい。どうして捕らえた泥棒が逃げてるんだ...』
 
殺せんせー「思いの外奴らやり手でねぇ...ぬっひょー!この乳やべぇ!!」
 
烏間『お前物で吊られたな!?間もなく7、8名ほどそっちに送る!次は逃すなよ!』

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桃花「実はね殺せんせー...弟が重い病気で寝込んでるの。ケイドロやるってメールしたら、”絶対に勝ってね“って...捕まったって知ったら…きっと、あの子ショックで...ううっ」
 
殺せんせー「行け。本官は泥棒なんて見なかった」

桃花「わ〜ありがと〜!」

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殺せんせー「烏間さん聞こえるか!?どうして牢屋から犯人が脱走するんだ!」
 
烏間「こっちのセリフだザル警官!!」



烏間「これではゲームとして成立しない。次逃がしたら俺は降りるぞ」
 
殺「ええ。もう絶対に逃がしません......ですが烏間先生。ここから先は泥棒の性能も上がっていますよ」
 
烏間「……何?」

殺せんせーの言う通り、生徒達の追跡が困難になり始めたのだ。烏間は気づいた...

烏間(なるほどな。生徒達が牢屋にいる間に逃走のコツを吹き込んだのか... 短時間でよくここまで学習した!

俺と奴とが、同じ分野を違う視点から同時に教えるとここまで急激に成長するのか!

だが、だからといって奴と協力する気はない。そもそも奴1人でも…1分あれば全員捕らえてしまうだろうな)

烏間が捜索していると、待ち構えている出久、前原、木村、メグ、ひなたの5人が。

烏間「(機動力が特に優れた5人...挑戦しようというのか...面白い)左前方の崖は危険だ。そこ以外で勝負だ」

5人「はい!!」

そして5人は烏間から逃げ始める。1学期に学んだことが生かされている逃げ足で、純粋に烏間は誉めている。

しかし本気の烏間は予想以上のスピードで、木村、メグ、ひなた、前原の順で捕まえた。

烏間(やはり先に予習していた緑谷君は他の4人よりも抜き出ているな...)

出久(ここら辺の地形でも特訓したから、地形を覚えている部分で差をつけないと...!”あの作戦“なら勝てると思うけど、どうせなら残り1分は逃げ切りたいよね!)

出久も全力で逃げ始める。体格差があるため、一歩がでかい烏間は徐々に距離を詰めていく。逆に出久は小さいので急旋回して逃げ続ける。

烏間(危険な特訓方法をしていたと聞いたが、ここまでとは...!しかし何故あのタコは来ない!?もう1分は切っているぞ!)

出久(...よし、殺せんせーが来ない。さあ逃げ切ってやる!次はどこに...ここら辺、少し木が腐ってるのあるんだよな...)


前原「緑谷すげぇ...!烏間先生から逃げれてるじゃん...!」

木村「夏休み中も特訓してたんだよな...なんか差をつけられちゃったな...」

ひなた(出久凄い...!カッコいい...!)

メグ「あっ、あっちに...どうなるか見たい...!」

メグが出久が逃走している近くに、木を使って移動し始める。その時“ミシッ!”っと、嫌な音が出久の耳に入ってきた。

出久「っ!!その木はダメ!!!(フルカウル12%!!!)」

メグ「えっ、キャァ!?!?」

メグが乗っていた木の枝が折れて、体勢を崩したメグが地面に落ちていく。出久は個性を使い、メグの元へ飛ぶ、そしてメグのことをお姫様抱っこして無事に着地した。

出久「大丈夫、メグさん?」

メグ「う、うん......ありがとう...///」

メグは出久の首に腕を回した。抱きしめてきたのだ。

出久「っ!?き、気にしないで!!」


メグ(私...お姫様抱っこに憧れたけど...みんなからはする方って言われてきた...でも出久君が夢を叶えてくれた...嬉しい...///)

ひなた(いいなぁ...羨ましい...)

出久「あっ、個性使ったから負けちゃった。まあいっか」

律『タイムアップ!ゲーム終了です!』

烏間「(緑谷君の今のスピード...1学期の時に比べたら倍以上に...!?短期間であそこまで...独学にしてはあまりにも......が、その前に)なぜ奴は来なかった...!」

出久「それはこちらの作戦で、僕らは囮なんですよ。ここまでくれば烏間先生は時間内にプールに戻れませんよね?」

烏間「っ!!...なるほど」

出久達は囮だ。殺せんせーはプールの中に沈んで、対先生用のナイフを構えているカルマと杉野に手こずっていたのだった...

-----

陽菜乃「なんか不思議〜息が合わない2人なのに、教える時だけすっごい連携取れてるよね〜」
 
殺せんせー「当然です。我々は2人とも教師ですから。目の前に生徒がいたら伸ばしたくなる。それが教師みんなの本能ですから」
 
寺坂「立派なこといいやがって汚職警官が。泥棒の方が向いてんじゃねーのか?」
 
殺せんせー「にゅやっ!?何を言います聖職者に向かって!この先生が泥棒なんてするはずが!」


しかし後日...

 
 

 
後書き


出久ガールズについて(変化後)

過激派 : 速水、矢田、神崎、倉橋、律

中間 : 不破、岡野、奥田、片岡

穏健派 : 中村、茅野

 
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