夢幻水滸伝
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第三百二十二話 二人の星の者その五
「私もこれからどないしよかとです」
「思ってたんやな」
「そう思っていて一回トウェインさんかヘミングウェーさんとお話しようかと思ってたら」
身振り手振りを交えて言うのだった、その身振り手振りは結構大きい。
「そこで会談の話が来ました」
「そやったか」
「はい、それで」
「今回の会談にか」
「来ました、勿論戦うつもりはありません」
エリカはこのことを否定した。
「むしろ攻められることをです」
「考えてたか」
「北海道上空の小泉さん達とは不戦条約を結びましたけど」
「あいつ等とはそうしたか」
「ちょっかいかけられる前に」
「結んだんやな」
「こっちからお話して」
そうしてというのだ。
「そのうえで、その条約はです」
「ああ、わいもな」
「引き続きですね」
「結んでいきたいな」
「そうですか」
「そしてな」
そのうえでというのだ。
「連中とは揉めることなくな」
「アメリカにおいてですか」
「勢力を拡大したい、その為にもな」
「小泉さん達とはですね」
「話してな」
そうしてというのだ。
「相互不干渉ってことでな」
「不戦条約を結びますか」
「連中もその方がええやろ」
「北極上空の浮島達をせわしなく動き回ってます」
エリカは小泉達の現状を話した。
「あの地域を統一せんとして」
「そやな、あそこは合わせて五億の民がおるからな」
「統一すると大きいですね」
「かなりの勢力になるさかいな」
だからだというのだ。
「小泉達もな」
「統一に必死ですね」
「暫くそれと統治に専念せんとあかん」
「あの人達は」
「そのことを考えるとな」
「私達と揉めることはですね」
「避けたい筈や、そやからな」
こうした事情を察することが出来るからだというのだ。
「ここはな」
「あの人達とは」
「話をしてな」
「私が結んだ条約の継続ですね」
「そうするわ、それで連中と貿易を行って」
そうもしてというのだ。
「お互いにな」
「利益を得ますか」
「そうする、それで自分も入るとなると」
トウェインは今度はエリカが自分の仲間になることを言ったことを確認するかの様に彼女自身に言った。
「これで星のモンは三人になる」
「ヘミングウェーさんと共に」
「私は空港でお話した通りです」
ヘミングウェーも言ってきた。
「もうです」
「わいと共にやってくか」
「今正式に申し上げます」
空港で出迎えた時に約束した通りにというのだ。
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