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オズのカリフ王

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第十二幕その一

               第十二幕  最後の歴訪国
 天女の国でもでした。
 ノーム王と皆は素晴らしいまでの楽しいおもてないを受けました。そのうえでこの国も後にしましたが。
 飛行船の中で、です。つぎはぎ娘はノーム王に尋ねました。
「後はもう帰るだけよね」
「いや、実は先程国の留守の者達と電話で話をしたが」  
 ノーム王はつぎはぎ娘に答えました。
「これがな」
「どうなったの?」
「もう一国歴訪先が増えた」 
 こう言うのでした。
「これがな」
「それはどの国なの?」
「エメラルドの都じゃ」
 ノーム王はつぎはぎ娘に笑顔で告げました。
「あちらの国じゃ」
「あら、あたし達の国じゃない」
「他ならぬな、飛行船を貸してもらってな」
 そうしてというのです。
「よくしてもらったお礼をしたいとな」
「そうしたお話になったのね」
「わしから言ってな」
 ノームの国の留守の人達にというのです。
「そして訪問させてもらってな」
「お礼をするのね」
「そうじゃ」 
 まさにというのです。
「そうさせてもらうということでな」
「お話が決まったのね」
「左様じゃ、もうお礼の品はある」
 エメラルドの都に贈るそれはというのです。
「それもふんだんにな」
「それは何なの?」
 ビリーナが尋ねました。
「一体」
「宝石じゃ」
 ノーム王はビリーナにも答えました。
「実は各国の歴訪の際な」
「それぞれのお国になのね」
「贈りものとしてな」
 それでというのです。
「持って来ておったのじゃ」
「宝石をなの」
「色々な宝石をな、それで実はな」
「まだあるのね」
「そうなのじゃよ、それでな」
 ノーム王はさらにお話しました。
「エメラルドの都にもな」
「贈るのね」
「その為にな」
「これからエメラルドの都を訪問して」
「そしてな」 
 そのうえでというのです。
「お礼の宝石達を贈らせてもらうぞ」
「わし等もじゃ」
 ドワーフ王も言ってきました。
「わし等も歴訪先の国々に宝石達を贈らせてもらっていたが」
「そうだったのね」
 ドワーフ王にはポリクロームが応えました。
「貴方達も」
「それでノーム王と同じ理由でな」
「エメラルドの都を訪問するのね」
「そしてな」
 そのうえでというのです。
「お礼をな」
「させてもらうのね」
「そうする、わし等の贈りものもな」
 ドワーフ王は今度はそちらのお話をしました。
「宝石じゃ」
「そちらね」
「勿論エメラルドもある」
 エメラルドの都で最も大事にされているこの宝石もというのです。 
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