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ドリトル先生の落語

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第十幕その九

「インターネットでユーチューブが出て」
「ニコニコ動画とかもありますしね」
「そちらに面白いものがどんどん観られる様になってだよ」
「テレビから人が離れましたね」
「そうなったんだ」
 まさにというのです。
「そしてスポンサーも離れて」
「お金もなくなって」
「貧すると窮すると言って」
 先生はこの言葉も出しました。
「それでね」
「余計にですね」
「悪いことになって」
 そしてというのです。
「今に至るんだよ」
「これからも未来はないですね」
「そうだよ、このままだとね」
「やっぱりそうですね」
「実際テレビ番組は変わらないからね」 
 先生は腕を組んで言いました。
「今もね」
「面白くないままですね」
「それどころかね」
 トミーにどうかというお顔でこうも言いました。
「さらにね」
「面白くなくなっていますか」
「そんな気がするよ」
 こう言うのでした。
「お笑いもね」
「もう誰?って人ばかりでね」
 チーチーが言ってきました。
「何処がどう面白いのかわからない芸だね」
「何か先生が落語の論文書く前と今を比べても」 
 ホワイティも言います。
「さらにつまらなくなってるね」
「変に政治的なこと言うお笑いの人もいるけれど」
 ジップはどうかというお顔で首を傾げさせました。
「何がどう面白いのか」
「その政治的な発言も酷いね」  
 老馬も言います。
「運動家の人達みたいで」
「いや、面白くなくて的外れって」
「いいところないよね」
 オシツオサレツもこう言うしかありませんでした。
「本当にね」
「お笑いの芸磨けばいいのに」
「お笑いの人の本分はそちらだよね」
 ガブガブはこのことを指摘しました。
「何と言っても」
「品性もないしね」 
「お笑いは下品なのもあるって言っても」
 チープサイドの家族もどうかというお顔です。
「人間として下品だと」
「お笑いとしてどうかってなるね」
「そうした人達ってインターネットでも酷いこと言うのよね」 
 ダブダブも首を傾げさせています。
「面白いどころか不快な」
「人を不愉快にさせるお笑いの人ってどうなのかしら」
 ポリネシアの言葉には疑問符が見えました。
「笑わせるのが目的なのに」
「全く、テレビって酷いね」
 トートーが見てもです。
「お笑いも」
「うん、人が離れることも当然だよ」
 先生が見てもです。 
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