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夢幻水滸伝

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第三百十七話 覇道に対してその十

 民も彼等をさらに慕う様になった、ルイスはその状況を見てルイーザとギンズバーグに対して言った。
「善政を行いますと」
「支持率が上がりますね」
「自然と」
「そうですね、そのことがわかります」
 実にというのだ。
「実際に政をしてみて」
「そうですね、あたし達は別に悪事をしたくないです」
 ルイーザは率直に述べた、今は三人で会議室で話している。そこでの話だ。
「私腹を肥やしたり勢力を売ったりとか」
「そうしたことはですね」
「起きた世界のアフリカの独裁者みたいな」
「彼等はあんまりですね」
 ルイスもどうかという顔で応えた。
「アフリカの人達がよく言っていますが」
「はい、蓄財に励む」
「圧政を敷いて」
「国民の人達をひたすら虐げる」
「ほんま酷いですね」
「ハイチの独裁者も酷かったですが」 
 カリブ海に浮かぶ島国である。
「アフリカの独裁者達は」
「ほんまあんまりですね」
「ああした連中とはです」
 ルイーザは言った。
「流石にです」
「僕達はちゃうからな」
 ギンズバーグはルイーザにこう返した。
「ほんまに」
「そやね」
「あの連中は自分しかないわ」
「権力と財産にだけ興味があって」
「それと贅沢と」
「その三つにだけ血眼で」
「最悪な、僕等は生活出来たら」  
 それならというのだ。
「充分やしな」
「今の状況で」
「お家があってお給料も貰って」
「好きなもんを何時でもお腹一杯食べられる」
「それでや」 
 その状況でというのだ。
「ほんまな」
「充分や」
「あんな連中みたいなことは」 
 それこそというのだ。
「せんわ」
「ほんまやな」
「そやから政もな」
 こちらもというのだ。
「違って来るわ」
「私達はこの世界を救うことが目的です」
 ルイスはこのことを指摘した。
「ほんまに」
「そうですね」
「まさにそれがです」
「あたし達の目的で」
「私利私欲やないですね」
「目的がちゃいますと」
 そうであるならというのだ。
「必然的に政も違ってきます」
「それで、ですね」
「全く違いますね」
「それだけで」
 能力と関係なく、そうした言葉だった。
「ちゃいます、そして善政を行いますと」
「それで民が豊かで安全になれば」
「それならですね」
「支持してもらえます、それでです」
 さらに言うのだった。 
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