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ドリトル先生の落語

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第八幕その十二

「権力者の太鼓持ちになってだよ」
「異論を言う人を馬鹿にする」
「そして嘲笑する」
「そんなことをしたら駄目だね」
「絶対に」
「お笑い以前として人間として醜いよ」
 まさにと言う先生でした。
「だからあの人はね」
「駄目なんだね」
「お笑いをしても」
「面白い以前で」
「凄く卑しく見えるんだね」
「しゃもじを持って人の家に上がり込んでご飯を食べる」
 そうしてというのです。
「それも下品なことこのうえない顔でね」
「そんなの面白くないね」
「それも全く」
「そうだよね」
「そんなことをしても」
「そう、僕はあの人の落語に面白さを感じないよ」
 全くというのです。
「不愉快に思うだけでね」
「人相も悪いしね」
「無茶苦茶卑しい感じだよね」
「笑ってもどんな表情しても」
「人間性が出てね」
「あれが本当に卑しい人だよ」 
 先生ははっきりと言い切りました。
「皆覚えておいてね」
「忘れられないよ」
「あんな卑しい人相そういないから」
「知ったかぶりばかりでね」
「権力のある人に媚び諂う」
「そうした生き方が出ているから」
「うん、ああなるとね」
 まさにというのです。
「お笑いも面白くなくなるよ」
「そうだね」
「卑しさが出るとね」
「面白くなる筈がないね」
「不愉快になるだけだね」
「そもそも笑わせようなんてね」
 そうしたというのです。
「もうね」
「ないよね」
「どんな人も笑わせる」
「そんなつもりなんてね」
「そんな人にある筈ないね」
「絶対に」
「僕は面汚しなんて言葉は滅多に使わないけれど」
 それでもというのです。
「あの人はそう言えるよ」
「落語家の面汚し」
「お笑いをしている人の」
「そして野球を愛する人達の」
「全てのね」
 まさにというのです。
「そうした人だよ」
「そうなったらね」
「人間としてどうか」
「物凄く嫌だね」
「全く以てね」
「ああした人はお笑いをしていなくてもね」
 それでもとです、先生は言いました。
「反面教師にすべきだよ」
「そうだね」
「ああはなるまい」
「いつもそう思って」
「ああはならないことね」
「そうすべきだよ、媚び諂い自体がどうかだし」
 人としてそう思われる行為でというのです。
「それを背景に自分と違う意見の人を馬鹿にして嘲笑するなんて」
「品性下劣ね」
「まさにそう言っていい」
「最低の行いだね」
「そんなことをする人がお笑いをしてもね」
 落語でも何でもというのです。
「何もいいことはないよ」
「笑える筈ないね」
「不快になるだけよ」
「そんな人が何しても」
「お笑いだけでなくて」
「そうだよ。あんな風になったら駄目だよ」
 先生は皆に言いました、そのうえでさらに落語のお話をしていくのでした。 
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