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ドリトル先生の落語

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第八幕その一

                第八幕  また会って
 先生の研究室に八条芸能から電話が来ました、電話の相手は春琴さんのマネージャーの方でした。マネージャーさんは先生に申し出てきました。
「また春琴がです」
「僕とですか」
「お会いしたいと言っていますが」
「はい、ではお伺いしますね」
 先生はマネージャーさんに笑顔で言いました。
「大阪に」
「いえ、私達の方からです」
 マネージャーさんは明るい声で答えました。
「神戸までお伺いします」
「そうしてくれるのですか」
「はい、実は神戸の方でお仕事がありまして」
 それでというのです。
「お伺いしてです」
「そしてですか」
「落語のお話をしたいとのことなので」
「同じイギリス生まれとして」
「そうです、そういうことで」
「それなら。しかし神戸でお仕事とは」
 先生はそのことについて思いました。
「落語の席でしょうか」
「はい、それとグラビアの」
「そちらのお仕事もありますか」
「ポートピアの方で雑誌の撮影がありまして」
 それでというのです。
「そのこともありまして」
「神戸に来られますか」
「そうです、女性用の雑誌で」
 その雑誌はというのです。
「流行の服を着て」
「そのうえで撮影ですか」
「はい、春琴はそちらでも人気がありまして」
「その様ですね、写真集も出しておられますね」
「はい、今度二冊目が出ます」
「二冊目ですか」
「一冊目が好評で」
 それでというのです。
「今度はです」
「二冊目ですか」
「そちらが出る予定です」
「二冊目とは」
「最初八条出版にいる大学時代の同期からお話があったんです」
 マネージャーさんは先生にお話しました。
「春琴が奇麗でスタイルもいいので」
「グラビアのお仕事も出来るとですか」
「そう言われて」
「グラビアの方もですか」
「本人もそれで人気が出て」 
 そしてというのです。
「お仕事になるならと」
「引き受けてくれたんですね」
「最初から積極的で」
 グラビアのお仕事にもというのです。
「今では落語もグラビアも」
「両方ですか」
「人気があります」
「落語は忘れないんですね」
「兎に角落語が大好きで」
 そうした人でというのです。
「もう何があってもです」
「落語はしていますか」
「稽古を毎日何時間もしています」
「それは真面目ですね」
「はい、真面目なんですよ」
 春琴さんはというのです。
「グラビアをするのでトレーニングもしまして」
「スタイルを維持していますか」
「健康管理も兼ねて」
「そうしたこともしていますか」
「そうです、それで同居しているお友達とも仲がよくて」
「そちらでもですか」
「楽しく過ごしていて」
 プライベートでもというのです。 
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