おぢばにおかえり
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第七十六話 次の日も会ってその二十九
「そういうの見ていますと」
「ほこりを払うだけでなくね」
「ほこりについて考えることも大事ですね」
「そのことお話してあげてね」
「そうさせてもらいます」
白石さんの奥さんに答えました、そうしてです。
私はこの日のひのきしんを終えてから晩ご飯をいただいてです。
お風呂に入りました、ですが。
お風呂を出た時に白石さんの奥さんに今度はこう言われました。
「ところで阿波野君だけれど」
「はい、どうしたんですか?」
「あの子のこと千里ちゃんは後輩としか思ってないのね」
「違います?」
私は思わず聞き返してしまいました。
「あの、本当に」
「後輩君であるだけね」
「はい、違います?」
こう言うのでした。
「本当に」
「ううん、ちょっとそこも考えてね」
「といいますと」
「考えて」
そうしてというのです。
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