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オズのカリフ王

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第三幕その六

「地底湖等にな」
「ううん、それもお伽の国だから」
「外の世界とは違ってな」
 それでというのです。
「そうした生きものもな」
「地底のお水の中にいるんですね」
「そして楽しく暮らしておる」
「そうですか」
「灯かりはヒカリゴケがあるからな」
「それで明るく照らされてますね」
 ジョージも言いました。
「地底でも」
「ノームの国もドワーフの国もな」
 どちらもというのです。
「そうなっておる」
「そうですか」
「だからな」
「よく見えますね」
「そこはお前さん達も知っておるな」
「地中も冒険したことがあります」
 ジョージはそれはと答えました。
「ですから」
「あの時も楽しかったわね」
「とてもね」
「ビリーナと一緒だったわ」
「楽しかったよ」
 恵梨香達四人も言います。
「あの時もね」
「色々な人に出会えて」
「色々な場所に行けて」
「楽しかったわ」
「そうだったね」
 ジョージも言いました。
「あの時も」
「ならわかるな」
 ノーム王は笑顔で応えました。
「地下にもじゃ」
「色々な生きものがいますね」
「それも沢山な」
「オズの国では」
「だからな」 
 お空の鳥や魚達を見てです。
「地下の湖や川を思い出したのじゃ」
「そういうことですね」
「うむ、それでな」
「それで、ですか」
「面白く楽しく思っておる」
「お空も」
「そうじゃ、これから歴訪もするが」
 お空の各国をというのです。
「果たしてどんな国があるか」
「楽しみですね」
「全くじゃ」 
 こうしたお話をしてでした。
 ノーム王は皆と一緒にお空の生きもの達も見て楽しみます、そうしていますと飛行船の方にでした。
 一人の虹色に輝く丈の長いワンピースを着た女の子が来ました、ジョージ達五人はその女の子を見て言いました。
「あっ、ポリクローム」
「そうだね」
「あの人だね」
「そういえば最近お会いしていなかったわ」
「あの人がこっちに来てるわ」
「どうしたのかしら」 
 トロットも彼女を見て言いました。
「一体」
「こちらに来ているのなら」  
 キャプテンも言います。
「飛行船の中に入れてあげてね」
「お話を聞くのね」
「そうしよう」
 こう言うのでした。
「ここは」
「そうね、それじゃあね」
「中に入れてあげよう」
「それではね」
 こうお話してでした。 
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