夢幻水滸伝
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第三百十一話 陽動と侵攻その十二
「それで敬礼もな」
「海軍は肘を畳むっす」
「狭い船の中やしな」
「そうなってるっすね」
「それが日本やとな」
この国ではというのだ。
「一度日本軍解体されてな」
「警察予備隊から自衛隊になったっすね」
「それで航空自衛隊も出来たが」
「陸軍航空隊と海軍航空隊の人が集まってっすね」
「出来てな」
「それで海軍の人が幕僚長にもなってますね」
ボームが言ってきた。
「陸軍出身ではなく」
「源太実さんな」
「そうでしたね」
「それで海軍もな」
「かなりの規模の航空隊を持っていて」
「夜間戦闘機も持ってたわ」
「そうでしたね」
「それでその夜間戦闘機とかあったな」
メルヴィルはあらためて話した。
「二次大戦の頃は」
「あの頃の技術では」
「航空機も夜に飛べる様になった」
「翼よあれがパリの火だ」
呟く様にだ、ヴォネガットはこの言葉を出した。
「リンドバーグも言いましたが」
「あの人も夜に飛んだな」
「それでニューヨークからパリに行きましたね」
「それが出来たのもな」
このこともというのだ。
「あの人の覚悟と勇気にな」
「航空機の技術ですね」
「ルイス達の航空機は夜飛べん」
メルヴィルは断言した。
「まさにな」
「そうですね」
「それでや」
「ここはですね」
「夜間攻撃をや」
「敵の空港に仕掛けますか」
「そうする、そしてな」
そのうえでというのだ。
「敵の航空戦力をや」
「奪いますね」
「そして制空権を握るで」
「わかりました」
「戦は常に動いてる」
笑みを浮かべてだ、メルヴィルは言った。
「夜も然りや」
「夜襲もありますしね」
ホーソーンが言ってきた。
「この世界では人でも夜目が利く種族がありますし」
「猫人とかな」
「そうですね」
「皆昼に活動してるが」
そして夜寝ている、人はそうであるのだ。
「そうした種族もおるな」
「それでこの度もですね」
「そうした種族の将兵にや」
「頑張ってもらいますね」
「そうするわ、種族の特徴を活かすのも戦や」
メルヴィルははっきりと言った。
「そやからな」
「そうしたことも行って」
「夜間攻撃をするで」
「そうして敵の航空戦力を叩きますか」
「そうするわ、ええな」
「わかりました」
ホーソーンもそれではと頷いた。
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