夢幻水滸伝
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第三百十一話 陽動と侵攻その十
「出すで」
「そちらもですね」
「空軍はミシガンシチーに集結させた」
街とその周辺の空港達にというのだ。
「そうしたさかいな」
「艦載機もですね」
「使う、航空戦力もな」
「使えるだけですね」
「使うんや」
「総力戦だけあって」
「そうする、航空機は大きな力や」
このことを強く言うのだった。
「そやからな」
「ふんだんにですね」
「使う、多ければ多い程や」
航空機はというのだ。
「有り難いわ」
「集められるだけ用いられるだけ用いますか」
ホーソーンは艦載機を搭載している空母も所属している水軍を統括する者としてメルヴィルに応えた。
「そういうことですね」
「そや、ほんまな」
「戦力はですね」
「集められるだけや」
「集めて」
「そして用いてな」
そうしてというのだ。
「敵を攻撃するで」
「その敵のことですが」
このことはエミリー情報収集を得意とする職業と種族である彼女が言って来た。アサシンそしてダークエルフはそうした職業で種族である一面も備えているのだ。
「ゲリーとその周辺の空港にです」
「航空戦力を集めてるな」
「はい、ですが我が軍と比べると」
エミリーはさらに話した。
「質も量もです」
「かなり劣るな」
「はい」
そうだというのだ。
「現実として」
「そやな」
「まだ複葉機があります」
「こちらが単葉機なのに対してやな」
「この戦がはじまってからですが」
「複葉機と単葉機はちゃう」
メルヴィルは言い切った。
「性能がな」
「それこそ全くですね」
「その差は滅茶苦茶大きい」
「しかも数もですね」
「こちらが上となるとな」
「それだけで有利ですね」
「そや、しかしな」
それでもとだ、メルヴィルはエミリーに話した。
「それでも手はや」
「打てるだけ打って」
「そしてや」
そのうえでというのだ。
「戦うで」
「損害は出来るだけ少なくする」
「戦は最低限の犠牲で最大の利益を得るもんや」
今度は微笑んで話した。
「そやからな」
「有利な状況でもですね」
「打てるだけの手を打つんや」
「そうするものですね」
「そやからな」
それ故にというのだ。
「今回もな」
「敵の航空戦力を叩けるうちにですね」
「叩いてな」
そうしてというのだ。
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