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オズのカリフ王

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第二幕その十

「あの様にして飛んでいるのか」
「図鑑に書かれていた通りだな」
「うむ、そうだな」
「外見もそうでな」
「見事な陣形を組んで飛んでいるな」
「実に奇麗だ」
「全くだな」
 こう言うのでした。
「見応えがある」
「はじめて見られたしな」
「実にいいな」
「空に出てよかった」
「まことにそうだな」 
 二人でお話します、見ればです。
 二人以外のノームやドワーフの人達も大はしゃぎです、お空に鴈の群れを見てです。その彼等を見てです。
 つぎはぎ娘は皆にです、こんなことを言いました。
「今こそよ」
「どうするの?」
「踊るのよ」
 こうビリーナに答えました。
「歌ってね」
「嬉しいからなのね」
「そうよ、嬉しい時はね」
 まさにというのです。
「歌ってね」
「踊るものね」
「今はそうしてもいい時でしょ」
「ええ、お別れの時も終わってね」 
 一時のです、ビリーナも答えます。
「そうよ」
「そうなったからね」
「今はなのね」
「嬉しいなら」
 それならというのです。
「是非ね」
「歌って踊って」
「喜びを表現してね」
 そうしてというのです。
「さらにね」
「喜んだらいいのね」
「そうよ、何ならね」
「あんたがなのね」
「早速ね」
 率先してというのです。
「喜ぶわよ」
「そうするのね」
「ええ、そうしていいわよね」
「そう言うなら」
 カリフ王が言ってきました。
「わし等もだよ」
「そうよね、今はね」
「特に儀礼もないし」
「お仕事のね」
「それならだよ」
 是非にというのです。
「楽しく踊ろう」
「歌ってね」
「そのうえでな」
「楽しむわよ」
「皆でそうしようぞ」
 早速でした。
 つぎはぎ娘とカリフ王とドワーフ王はです。
 ノームそしてドワーフの皆と一緒に歌って踊ります、キャプテンはそれを見てそのうえでトロットに言いました。
「わしもだよ」
「踊るのね」
「歌ってな」
「そうしたいのね」
「いや、昨日つぎはぎ娘にジョージ達と歌って踊って」
 この時のことを言いました。 
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