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X ーthe another storyー

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第三十一話 墓参その六

「僕もです」
「そうしたお店にですか」
「皆、そしてお祖父様ともです」
「いいですね、では」
「教えてくれますか」
「それでは」
「私も。よかったら」
 颯姫も言って来た。
「教えて」
「颯姫さんもですね」
「ええ、そしてね」
 無意識のうちに遊人を見て話した。
「誰かとね」
「そうですか」
「ええ、そうしたいわ」
「それはいいですね、頑張って下さい」
「頑張る」
「そうして下さい。幸せを祈ります」
 星史郎はこうも言った。
「僕は」
「言っている意味がわからないわ」
「やがてわかって頂けければ」
「そうなればなの」
「僕は充分です」
「そうなのね」
「はい、その助けになるなら」
 こうも言うのだった。
「是非」
「私にもなのね」
「教えさせて頂きます」
「それではね」
「僕もお願いします」
 遊人も言ってきた。
「教えて下さい」
「貴方もですね」
「僕もこうしたものが好きなので」
 だからだというのだ。
「教えて頂けるなら」
「そうしたお店をですね」
「全部です」
「そうさせてもらいますね」
「皆さんと一緒にいて」
 そしてというのだ。
「そのうえで、です」
「楽しんで、ですね」
「召し上がらせて頂きます」
 こう言うのだった。
「僕も」
「そうしましょう、しかし」
「しかし?」
「何かです」
「何かとは」
「僕はずっとです」
 微笑んでだ、星史郎は話した。
「こうしていたくなりました」
「それならそうしたらいいわ」
 庚が答えた。
「何があってもね」
「そうですか」
「ええ、皆ね」 
 まさにというのだ。
「一緒にいてね」
「そして楽しくですか」
「過ごせばね」
 そうすればというのだ。
「それでね」
「いいのですね」
「そうよ」
 こう言うのだった。
「戦いの間も」
「終わってからも」
「ずっとね」
「そう言ってくれますか」
「だからくれぐれもね」
 庚は星史郎を見て彼に言った。 
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