夢幻水滸伝
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第三百九話 頭を潰せその一
第三百九話 頭を潰せ
メルヴィル達はニョーヨークの軍の本部に集結した、その中にある会議室の一室に入ってであった。
メルヴィルはすぐにだ、仲間達に言った。
「敵はゲリラ戦術をしてくる」
「そのことは間違いないですね」
エミリーが応えた。
「相手は劣勢でルイーザちゃんとギンズバーグ君の職業を考えると」
「そや、もうな」
それこそとだ、メルヴィルも答えた。
「そうせんとな」
「相手は満足に戦えへんですね」
「そやからな」
「そのゲリラ戦にどうするか」
「そういうことや」
「物凄く厄介っすよ」
セリューは怪訝な顔で言ってきた。
「後方や夜に絶えず攻められると」
「突然な」
「そうっす、物陰とかからそうされるとっす」
「常に警戒せなあかんでな」
「精神的な消耗も凄いっす」
「むしろ精神的に追い詰める」
メルヴィルは真剣な顔で述べた。
「それこそがや」
「ゲリラ戦術の狙いっすね」
「それでルイーザちゃんとギンズバーグもな」
今は敵である彼等もというのだ。
「それをや」
「狙ってるっすね」
「精神的に追い詰めるのもや」
「戦っすね」
「むしろ部隊や街を攻めるよりもな」
それよりもというのだ。
「むしろな」
「敵の心を攻めることが大事ですね」
ヴォネガットが言ってきた、見れば水軍を率いデトロイドにいるルイスと対峙しているホーソーン以外のメルヴィルの勢力にいる星の者が全員いる。
「そうですね」
「そや、まさにな」
「城を攻めるのは下計で」
「心を攻めるのが上計っていうな」
「あの二人は今度はそうしてきますか」
「そや、しかしな」
「対策はありますね」
メルヴィルの顔を見て問うた。
「そうですね」
「それを言う為にや」
「私達をここに集めましたね」
「そや、また言うがどんな生きものも頭を潰すとや」
「終わりですね」
「それでゲリラ戦術を行うにもや」
そうしてもというのだ。
「例えアンデットやモンスターで行うにも物資が必要や」
「アンデットは飲んで食べる必要はないです」
ジェーンははっきりと言い切った。
「そやけどです」
「連中を使うネクロマンサーはちゃう」
「はい、飲んで食べて休んで」
「それが必要や」
「そうですね」
「モンスターは当然な」
「飲んで食べて休みますね」
メルヴィルに彼等のことも話した。
「そうしますね」
「そや、それでな」
「物資を用意して球速を取る拠点ですか」
「それが必要や、そやからな」
だからだというのだ。
「拠点、敵の街を攻め落としますか」
「ゲリラ戦術には警戒を強めて対するけどな」
「彼等に気を取られずに」
「連中の拠点のオハイオ南部の諸都市を攻略するんや」
メルヴィルは強い声で言った。
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