夢幻水滸伝
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第三百三話 プエルトリコでの会談その五
「そうでしょ」
「勿論や」
メルヴィルは一言で答えた。
「もうそのことはな」
「言うまでもないわね」
「そや、わしもな」
「中南米との貿易の促進はなのね」
「アフリカともやしな、ただ欧州とはな」
「あっちはこっちの世界だとまだまだ産業が発達してないわね」
「それに大小の勢力が入り組み過ぎてや」
そうした状況でというのだ。
「戦が絶えへんでな」
「貿易どころやないわね」
「そや、あと実はアジアや南洋とも親密にな」
「貿易していきたいのね」
「そうも考えてるけどな」
「今そっちはね」
「西海岸のトウェインが独占してる」
そうした状況だというのだ。
「それでや」
「若しそっちで利益を得たいならね」
「あいつと一緒になるしかない」
「そうよね」
「それはまだ先や、東を統一してな」
アメリカのその地域をというのだ。
「それからや」
「彼と戦って」
「そしてや」
そのうえでというのだ。
「どうなるかや」
「それからよね」
「アジアや南洋とも貿易出来たら」
この場合のアジアは東アジアそれに東南アジアだ、アジアと一口に言っても広大であるのはこの世界でも同じなのだ。
「物凄いな」
「儲けになるわよ、中南米でもね」
「太平洋に面していてやな」
「ニュージーランドとも距離はあるけれどね」
それでもというのだ。
「それでもね」
「太平洋に面してるとな」
「それでアジアと南洋とね」
「貿易が出来るな」
「それでやってるわよ」
実際にというのだ。
「ペルーとかチリがね」
「そうなんやな」
「メキシコでもね」
「それで大きな利益得てるな」
「それであんたもよね」
「ああ、将来はな」
「太平洋の方の貿易もしたいわね」
「それも大々的にな」
「儲ける為に」
「ほんまお金はな」
これはというのだ。
「元気と共にや」
「必要よね」
「ああ、そやからな」
それでというのだ。
「やりたい」
「そうよね、それで今は」
「中南米の方とな」
「貿易を促進したいわね」
「その意味でもな」
「今回はなのね」
「中立条約を結びたい」
アレンカールの勢力と、というのだ。
「これからな」
「あたいも思いは一緒やし」
「ほな結ぼうか」
「ええ、それじゃあね」
二人は互いに笑みを浮かべてだった。
そのうえでまた握手をした、その後で。
アレンカールはメルヴィルに笑顔でこう提案した、その提案は一体どういったものであるかというと。
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