夢幻水滸伝
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第三百三話 プエルトリコでの会談その一
第三百三話 プエルトリコでの会談
メルヴィルはニューヨークから空船でプエルトリコに向かう為今は空港にいた、そこから空船に乗るのだ。
そこでだ、彼は仲間達に見送られたがここで笑って言った。
「ほなちょっとの間やが」
「留守はですね」
「頼むで」
仲間達の中にいるボームに話した。
「そうしてもらうで」
「お任せ下さい」
これがボームの返事だった。
「ここは」
「ああ、それでプエルトリコでな」
「アレンカール君とですね」
「会ってや」
そしてというのだ。
「話をしてくるわ」
「それでは」
「さて、アレンカールはこっちの世界ではどうやろな」
腕を組んでだ、メルヴィルは言った。
「話を聞くと強くて善政を敷いてな」
「ブラジルを中心によお治めてますね」
「そやけどな」
「彼自身はですね」
「どんな感じやろな、起きた世界ではお姐やが」
彼のその時のことも話した。
「さて、こっちの世界ではどうか」
「そのこともですね」
「興味あるしな」
「これからですね」
「行って来るわ」
「それでは」
「ほな頼むで」
仲間達に最後はこう言ってだった。
メルヴィルは仲間達と手を振り合って一時の別れの挨拶をしてだった。
そのうえで空船に乗り込み空の旅に入った、彼は戦艦第二次世界大戦直前のその性能と外観のそれの中にいてだった。
そのうえでだ、こう言ったのだった。
「いや、普通にな」
「普通に?」
「普通にとは」
「いや、空の旅が出来るなんてな」
傍にいる軍人達に甲板で話した。
「凄いな」
「いえ、この世界では普通にです」
「空船が昔から存在しています」
「飛行機や飛行船や気球もありますが」
「ヘリコプターも開発中ですが」
軍人達は彼に話した。
「空船は昔からあります」
「それこそ大昔から」
「浮遊石というものもあり」
「プロペラも使ってです」
「そやねんな、しかしな」
それでもとだ、メルヴィルは軍人達に話した。
「わし等の世界やとな」
「空船はないですね」
「そういえばそうでしたね」
「星の方々が起きられた世界では」
「そうでしたね」
「そやったからな」
それでというのだ。
「今こうしてや」
「空の旅を空船で行う」
「それは凄いことだとですか」
「メルヴィル様は言われますか」
「そや、それでや」
そのうえでというのだった。
「この旅をな」
「堪能されていますか」
「ニューヨークからプエルトリコへのそれを」
「そうされますか」
「そうするわ、しかしな」
それでもとだ、メルヴィルはこうも言った。
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