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いじめていた女の子達が大人になって

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第一章

               いじめていた女の子達が大人になって
 小学校四年生の同窓会の招待状が来てだ、大学生の富山犀星は暗い顔になった。そのうえで妹の麗奈に言った。二人共色白で短い眉が太いが富山は丸い目で眼鏡をかけた面長の顔で顔も身体も痩せていて一七一位の背で黒髪をセットしているのに対して麗奈は形のいい顎を持っていて奇麗なきらきらとした目と赤い適度な大きさの唇に黒いおかっぱの髪に一五六位の背で胸はないが女性的なスタイルの持ち主だ。
「僕恩あの子二人にいじめられてたんだよな」
「小四の時?」
「うん、五年から中学卒業まで二人とは同じクラスにならないで」
 それでというのだ」
「いじめられなかったけれど」
「その四年の時の同窓会だから」
「二人も来るかもね」
「けれど十年位前の話じゃない」 
 妹は兄に言った。
「だったらね」
「気にすることないかな」
「そうよ、お兄ちゃんも大学生になったし」
「小学生じゃないし」
「そんな子供の頃のことは忘れて」
 そうしてというのだ。
「そのうえでね」
「同窓会行けばいいんだ」
「ええ、まさか今もいじめられる訳じゃないでしょ」
「それはないね」
 富山もそれは絶対にと答えた。
「やっぱり」
「それじゃあね」
「そうしたことは考えないで」
「それでね」 
 そのうえでというのだ。
「参加したらいいわよ」
「そうだね」
 ここまで言われてだ、富山も妹の言葉に頷いた。そうしてだった。
 同窓会に出た、すると懐かしい顔触れに多く出会えた、富山はその彼等と親しく話をして笑顔になり。
「あっ、富山君?」
「富山君でしょ」
 その二人が来た、石川亜紀に福井柚果だ。富山の記憶の中では自分よりも背が高くそのうえでいつも意地悪そうな笑顔の二人だったが。 
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