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仮面ライダー剣 悲しみが終わる場所

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第十七章

「持って来たのはオーガかい?それともサイガなのかい?」
「オーガだよ」
 木場は答えた。
「サイガはね。俺も上手く扱えないから」
「そうなのか」
「海堂も結花も今一つで。それでね」
「じゃあそれで頼むよ」
「うん」
「数は・・・・・・」 
 草加は目の前の雲霞の如き数のダークローチとアンデッド達を見ていた。
「数えていられないか」
「まあそんなもんだろうな」
 海堂は少し悪態めいていた。
「ちゅうか後から後から湧いて出て来るんだろうな」
「そうですね。けれど」
「乗りかかった船だ!」
 四人は携帯を出した。それぞれ入力している。
「スタンディングバイ」
「変身!」
「コンプリート」
 電子音が響く。四人をそれぞれ光が包みライダーにしたのであった。
 海堂と長田はオルフェノクになっていた。ライダーとオルフェノクの姿で前に出る。
「行けっ!」
 乾が剣崎達に言う。
「今のうちにだ!」
「よし、剣崎!」
 相川が彼に顔を向けて声をかける。
「行くぞ、俺達の戦いに!」
「わかった、ここは頼むぞ!」
 剣崎達はそのまま駆けていく。彼等が去ったその時にはもう六人はダークローチの群れに囲まれていた。
 ブラスターやエッジで薙ぎ倒していく。しかし予想された通り数が多い。一向に減りはしない。
「それならな!」
 乾と草加、三原はまたそれぞれの携帯を入力する。そうしてオートバジンやサイドバッシャーで攻撃を仕掛ける。ミサイルや体当たりでダークローチ達を倒し剣崎達のところへ行かせない。彼等も戦っていた。
 剣崎達四人はそのまま山を登っていく。先導は剣崎が務めていた。
「こっちだ」
「そうか。やはりな」 
 相川は剣崎が誘導する道を見て頷いていた。
「この道もまた」
「そうだ、あの時と同じだ」
 橘も言う。
「御前と剣崎の最後の戦いの」
「じゃあやっぱり統制者はバトルファイトを何時までも続けることを考えている」
 上條はそれを聞いて呟いた。
「ここに俺達を招いているってことは」
「だがそれでいい」
 相川はそれを聞いたうえで言う。
「ならば俺はあいつを」
 そこで遂にモノリスが見えた。それは山の中にあった。
「ふっふっふ、遂に来たな」
「統制者!」
 四人は彼の声を聞いて声をあげる。
「そうだ。ここから人類の滅亡がはじまる」
「そしてバトルファイトを再開させるつもりか!」
「そうだ、ヒューマンに制裁を加えた後でな」
 彼は言う。
「君達のいなくなったバトルファイトを。永遠に続けさせてもらおう」
「そんなことをさせてたまるか!」
 相川が前に出て叫ぶ。
「バトルファイトは終わる!ここでな」
「ジョーカーか」
「俺は相川始だ」
 統制者にこう返した。
「もう俺はジョーカーではない」
「ふふふ、そうだったな」
 統制者はその言葉を聞いて笑ってきた。
「ジョーカー。私の創り出した存在」
「!?何だと」
「言った通りだ。ジョーカーは私が創り出したのだ」
「そうだったのか・・・・・・始、御前は」
「始さん・・・・・・」
 橘と上條はそれを聞き相川に顔を向ける。ジョーカーになってしまった剣崎も同じだった。
 
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