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ドリトル先生と桜島

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第二幕その十二

「豊後水道を通って」
「それで鹿児島湾だよね」
「あちらに入るね」
「そして鹿児島の港からだね」
「鹿児島県に入るんだね」
「そうなるよ、実は迷ったんだ」
 先生は皆にこうも言いました。
「船か鉄道か」
「どちらで移動するか」
「それで迷ったんだね」
「今回は」
「飛行機もあるしね」
 こちらもというのです。
「何かと、それで考えて」
「船にしたんだ」
「最後には」
「それで決めたんだ」
「そうなんだ、迷って」
 それでというのです。
「くじ引きかあみだくじで決めようかとも思ったよ」
「そこ日本的だね」
「先生どんどん日本的になってるね」
「こういった時も」
「自分でも思うよ、それでね」
 さらにお話する先生でした。
「迷ったけれど」
「船にしたんだね」
「それで行くことに」
「そうしたのね」
「そうなんだ」
 まさにというのです。
「ここは日本の海も観ようと思って」
「瀬戸内海って独特だからね」
「小島も潮流も多くて」
「世界屈指の難所っていうね」
「船で通るにも」
「そうなんだ、生態系も独特でね」
 瀬戸内海はというのです。
「カブトガニなんているしね」
「あの生きものだね」
「水族館で見たけれど」
「大昔からいる生きもので」
「瀬戸内海にしかいないのよね」
「そうなんだ、あの生きものもいてね」
 瀬戸内海はというのです。
「小島や潮流が複雑で迷路みたいなんだ」
「凄い場所だよね」
「それで漁業も盛んで」
「漁船や網も多くて」
「航海は本当に大変だね」
「あの海にある呉を母湊にしているから」
 だからだとです、先生は皆にお話しました。
「海上自衛隊かつての帝国海軍の航海技術は凄かったんだ」
「そんな難所をいつも通ってるとね」
「自然とそうした技術上がるよね」
「訓練もするし」
「だからだね」
「そうなんだ、それでね」
 先生は皆にさらにお話しました。
「他には横須賀、舞鶴、佐世保、大湊とあるけれど」
「どれも難所だね」
「そうよね」
「どの港が接している海も」
「だから海上自衛隊の航海技術は凄くて」
 それでというのです。
「その分強いよ」
「そうみたいだね」
「やっぱり難所をいつも通ってね」
「訓練の場所にしているとね」
「それだけ技術が上がるわね」
「だからね」
 それ故にというのです。
「あの人達は凄いんだ、ではその瀬戸内もね」
「通って」
「そうしてだね」
「鹿児島に向かうんだね」
「そうしようね」
 こうお話してでした。
 先生は皆とこれからのことをお話しました、鹿児島への旅とそちらでのことはもう心の中でははじまっていました。 
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