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X ーthe another storyー

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第二十話 外力その三

「やはりな」
「左様ですね」
「だからそうしたことをする人がいないなら」
 それならというのだ。
「俺は嬉しい」
「では」
「その時はあらためて頼む」
「こちらこそ」
「ああ、それで内からでなくな」
「外からもです」 
 牙暁はあらためて答えた。
「来るかも知れないので」
「用心しておく」
「そうして下さい、急に出る」
「来る場合もあるか」
「はい、ですから」
 その時はというのだ。
「ご用心を」
「それではな」
「あと少しですので」
「神威が選ぶ時はな」
「何時でもその時が来てもいい様に」
「心構えはだな」
「しておいて下さい」
 こう封真に言ってだった。
 牙暁は彼の夢から去り庚の夢に入った、そこで彼女に彼と話したことをありのまま話した。すると。 
 その話を聞いてだ、庚はこう言った。
「よかったわ」
「そうですか」
「ええ、用心に用心はね」
「しておくことですね」
「打てる手は全て打つ」
 庚は確かな声で話した。
「そうしてね」
「ことに挑むことですね」
「そうすべきだから」
 それ故にというのだ。
「ここでね」
「彼に話しておいたことは」
「まだ確証は得られてないけれど」
「動いておいてよかったですね」
「その筈よ、もう一人の姉さんに対するには」
「こちらもです」
「用心に用心を重ねてね」 
 そうしてというのだ。
「打てる手もね」
「全て打つことですね」
「悪手は駄目で焦ってもならないけれど」
 それでもというのだ。
「いい手はよ」
「全て打って」
「そしてね」
 そのうえでというのだ。
「急いでもね」
「いいです」
「だから今回はね」
「僕も動きました」
「そうしてくれたわね、ではね」
「はい、後は彼を信じることです」
「きっと自分を保ってくれるわ」
 庚は微笑んで話した。
「その時が来てもね」
「そうですね」
「ではね」 
 庚はさらに言った。
「次はね」
「七人の御使い全員をですね」
「七つの封印が揃うなら」
 それならというのだ。
「いよいよね」
「集めますね」
「今は貴方を含めて四人」
 牙暁自身を見て言った。
「それならね」
「彼で五人」
「そして残る二人にもね」
「来てもらいますね」
「彼が来たなら」
 その時にというのだ。 
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