| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

博士の挑戦状

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第四十五話

                第四十五話  返事を読んで
 遂にだった。
 博士が送った今田先生と今日子先生それにカーミラへの挑戦状への返事が来た。その返事を読んでだった。
 博士は笑顔でだ、小田切君に話した。
「受けるとのことじゃ」
「そうですか」
「今田先生と今日子先生にな」
「カーミラさんもですね」
「どちらもな」
「受けるんですか」
「まず今田先生と今日子先生はな」
 この二人から話した。
「二週間後にな」
「戦われるんですね」
「神戸のポートピアでな」 
 そこでというのだ。
「戦って来る」
「そちらですか」
「そしてカーミラ嬢とはな」
 続いて彼女とのことを話した。
「十五日後須磨の砂浜でじゃ」
「そこで、ですか」
「戦う、時間はそれぞれ夜の十二時じゃ」
 日だけでなく時間のことも話した。
「その日にじゃ」
「そうですか、聞いてみますと」
 小田切君はここまで聞いて述べた。
「二日続けてですね」
「決闘じゃな」
「そうじゃな」
 博士もそれはと応えた。
「考えてみれば」
「そうですよね」
「はい、それじゃあ二週間後に」
「二日続けてな」
「そういうことですね」
「ではその時までな」
 博士もまた言った。
「わしは別の楽しみを満喫する」
「実験に殺人にですね」
「危険物の製造と開発にですね」
「それと食事に酒もな」
 そういったものもというのだ。
「楽しむぞ」
「そうですか」
「うむ、では今からちょっと外出してな」
「それじゃあまたならず者拉致してですか」
「いや、その場で殺すとしよう」
 何でもないといった口調でだ。
 博士は言ってそうしてだった。
 外出してその手に持っていた電気鞭で五人程殺した、そうしてから平然として研究所に帰ってきたのだった。


第四十五話   完


                 2023・3・17 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧